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2011年10月21日 (金)

Making of 花火。 c02。 Comp。

c02 の技術解説の続きです。






### コンポジット編



まずはこのビデオを見ると、基本的に何をやっているのかわかると思います。

とか偉そうなこと言っておいて、別にどってことないですね。Starglow とか Lenscare とか使っているというだけです。こんなブレイクダウン風なビデオを作るのも恥ずかしいくらいだけど、まあ、やってみたかっただけですよ。中身はともかく外見だけはマトモな VFX のメイキング映像っぽい、みたいな。ええ、やってみたかっただけですとも。



AfterEffectsCS5.5 でやってます。その作業画面。
Aescreen1
クリックででかい画像が出ます。

ビデオの中の Fire 素材が、前の記事で書いた Color Pass のレンダ結果ですね。Mental Ray で、16bit の tiff でレンダしています。

Depth 素材も、前の記事で書きました。同じく Mental Ray で、16bit の tiff でレンダしています。 レンズボケの素材になります。



・Starglow

Color Pass に対しては Trapcode Starglow を使ってます。 昔から、光モノを作る時には欠かせないプラグインですね。 元素材の輝度などを参照して、クロスフィルタ的な光芒を生成してくれます。 ブツのカドにカッコよく光芒が出たりするので、好きなのです。 Trapcode Shine と共に、無くてはならないプラグインです。 Shine は今回の花火では使っていませんが。

設定は、安易に Warm Star プリセットを使っていますね。 おそらく、ThresholdStreak LengthBoost Light くらいしかいじってない気がします。もうちょっとパラメータがいじりやすいと細かく調整する気になるんですけどねえ。まあこれは AE のフィルタの UI 上の制限が大きいですかね。 俺はいつも細かい調整をせず、安易かつ下品に使ってしまっている気がします。

Threshold は、元素材への敏感度ですかね。数値が小さいほど敏感になります。つまり、大した輝度じゃなくともビカビカと光ります。元素材の様子が大きく変化する場合は、この数値にキーを打ってアニメーションさせることも多いです俺は。

Streak Length は光芒の長さですね。 光芒を長くすると光が弱くなって見える傾向があると思うんですが、どうですかね?  おそらく、光芒を長くしても光の総量は変わらないので、同じ明るさが長い距離に分散されて発光感が弱まる、という感じなのではないかと思っています。

Boost Light は中心部分の発光感をブーストさせる感じですか。 Streak Length を長くして光が弱くなったと感じたらここの数値を上げます。っていうか Streak Length に必ずしも関係なく、もっとガツンと光が欲しいという時に、とばばばっと上げてやります。


他にもいじるべき箇所がいっぱいあるのでしょうが、あまりいじってません。安易ですいません。 っていうかマニュアル読んだことねえや俺。 ダメぽですね orz


質問ですが、こういうクロスフィルタ系というか、キラキラした光芒、星を散りばめたような光を大量に生成してくれる AEプラグインって、他に何がありますかね? 俺が知っているのだと、Knoll Light Factory の Spectacular だっけ、あれを使うと素材のアルファチャネルの輝度だか面積だかに反応して、キラキラレンズフレアを生成してくれますよね。 でも、すげえ重いんだよなアレは。 しかも、インプットになる素材をいい感じに作るのがちとめんどくさく感じてしまう。 他にこれ系のプラグインでおすすめのもの、ありますか? 教えて下さいませ。




・frischluft Lenscare

レンズボケは Lenscare を使っています。

Lenscare

右が元素材に Starglow だけかけたもの、左は更に Lenscare をかけたものです。

このカットの場合、Lenscare に含まれている Depth of Field エフェクトを使ってますね。デプス素材を指定し、ピントを合わせたい部分をピックすると、ピック部分の輝度を合焦点の距離にしたボケを生成してくれます。 

奥行きに関係なくレイヤ全体をレンズボケにしたい場合は、Depth of Field ではなく Out of Focus エフェクトを使います。デプスの計算をしない分、たぶんこっちの方が速い。他のカットでたぶん使ったと思う。 パラメータは、デプス関係が無いだけで、ほぼ Depth of Field と同じ。


ボケの強さ、形(絞りの羽根の枚数)などはいじりますが、いつもそれ以外はあまりいじってないし、これまたマニュアルも読んでいなく、全然使いこなせていませんね。う。ヤヴァい。ちゃんと語れるほど使い込んでいないのにメイキング記事とか書くイタさに苛まれ始めてしまったではないか。まあいいや。すいません。

これは好みですが、俺はシャープなエッジのボケが見たいことが多いので、Iris > rounded facetsゼロにして絞り羽根の形が丸まっていない状態にすることがほとんどですね。
Roundedfacets  Rounded

デフォルトだとこの数値が1=丸いんですよ。 エフェクトのデフォルト値って、独自に設定できないんですかね? 毎回いじるの面倒なので、好みのデフォルト値に変えてしまいたいです。


前の記事でも書きましたが、最初は光球の半透明なエッジを考慮しないデプス素材でやっていたんですよ。
Depthlayer

↑この画像の左のような感じね。

でもこの素材を使ってレンズボケさせたら、↓エッジが汚くなっちゃったんです。

Badedge

上の Youtube ビデオでも、エッジが汚い旧バージョンが見れます。

なので、さっきのデプス素材画像の右側のように、半透明エッジを考慮に入れたデプス素材にしたら、汚いエッジは無くなりました。いや、もしかしたら目立たなくなっているだけかも知れません。 

ともかく、透けて向こうに見えているパーティクルのデプス情報も取れているはずなので、そのせいか、
Bokeh
このような 「カメラから見て、手前のパーティクルと重なっているけど、手前はボケたために、手前側は絞りの形にボケて、奥は元の丸い形のまま、透けて見えている」 状態が出やすくなった気がしているんですが、どうでしょうかね。 この状態、綺麗ですよね。



ピン送りは、まあ、適当です。やってみたかただけ。



Lenscare 以外のレンズボケプラグインは Final Focus を使ったことがあったけど、重かった&使いにくかった印象があるな。でも昔のことなので詳しくは忘れてしまいました。なので Lenscare が他のレンズボケプラグインと比べて良いのか悪いのか、あまりわかりません。オススメがあれば教えて下さい。


今考えてみると、Starglow 済みのものに対して、Starglow など全く考慮していないデプス素材を使って Lenscare しているわけで、かなりデタラメなことをやっている気がしてきました。 逆の順、つまりボケ済みのものに Starglow した方が良いような気がしないでもありません。 でも今さら気にしません。 MBA もらえたんだから。





・色深度

今回、大抵の素材は 16bit tiff でレンダしています。階調が豊かな方が後でいじるのに圧倒的に有利ですし、今回は光モノなので特にそうです。

ただですね、AE のモードを 32bit にしてみたら、すんげえ鮮やかな色になったんですよ。
Bitdepth
これ、同じコンポジションを、単に色深度だけ 8, 16, 32 と変えてスクリーンショット撮ったものです。 8 と 16 では差が無いように見えるのに、32 だけはガツンと彩度が上がったように見えます。

Starglow や Lenscare は 32bit に対応しているので、生成する色に差が出るのかもしれませんね。特にこういうグラデというかボケ足が多い素材を使っていると、その差が顕著に出やすいのかも知れません。素材を 16bit でレンダしているので、そもそも 32 で合成する理由は無いと思い込んでいたのですが、そうでもないらしい。 デタラメかもしれません。 

ともかく、いい感じの色に見えたので、全カットで基本は 32bit モードで合成しました。最終レンダは QuickTime のアニメーション圧縮100%ですので、 8bpc に落としていることになると思うんですが、合成の途中過程で階調を失ってない(飛んだりつぶれたりバンディングしたりしてない)からこそ、最終的な 8bpc の絵にも影響が大きく出るんだと思います。たぶん。 今度からこういうのやる時は、素材の色深度に関係なく、試しに 32bpc モードでも見てみることにしましょう。



・カメラ

3Dでカメラは動かしていません。っていうか、もともとカメラを動かすつもりはなかったカットだった気がします。 合成の段階で、ふと思いついてBGだけにスケールアニメーションを入れてみたら、カメラが動いているように見えるような見えないような微妙な感じになり、それがけっこう気に入ったのでそのまんま使いました。 よって、花火素材は固定カメラで撮り、BGだけカメラが寄って行ってるかのような動きを付け、それを平気な顔して合成しているという、実にデタラメなことになっているカットです。



・その他

あとは、カットによってBGの色をちとカーブで調整したり、花火ごとカーブで調整したり、ケラレ風な暗部を足してみたりしている程度です。 

馬鹿のひとつ覚えのようですいませんが、ケラレが好きです。 実際の写真を撮るときでも、ケラれた写真が撮れるとなんか嬉しいくらい。いかにも サーキュラーPL を使ったような青の彩度が高い空や海の写真が好きですが、そういう写真によくケラレがあるという記憶が、そうさせているのかもしれません。 ま、俺の場合は光学的な事象など全く無視してなんでもかんでもケラレを入れるという下品な使い方しか出来ないんですけどね。 画面が平板でどこか絵的に物足りない時なんかに、深く考えずに安易に足します。パラも好きですね。あと、意味不明の画面外光源によるフレア入射光とかも。 こういう、画面全体に一番上から強制的にかぶせるグラデーション系な処理とでも言うべき処理は、割と画面を豊かにしてくれると思っているんですけどね。 演出意図によっては、目線の誘導にもなるので便利です。出崎風パラとか。






コンポジットの話は以上かなあ。
たぶん他のカットの話へ続く。

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コメント

こんにちは、いつも楽しく閲覧させて頂いています。

ICE初心者な自分からすると、前回のICE花火は単純な動きを細かく解説してくれているのですごく参考になります!
時間のある時にじっくり研究したいです。

今回の色深度のお話もすごく参考になりました。
仕事で最終的に落とし込むのが8bit/チャンネルの画像なり素材なので、お恥ずかしい話、何も考えず8bit/チャンネルから変えた事が無かったのですが…
今後は一考の余地がありますねえ…

単純にキラキラ出すだけならSapphireのSparklesとかたまに使いますね。
あとはOpticalflaerとかでしょうか?

投稿: goro | 2011年10月22日 (土) 20時33分

goroさん、例えばモヤモヤした煙パーティクルなどボケボケな素材を2つ以上重ねたりするなら、16bit 以上でコンポする価値は十分ありますよ! 結果が目に見えて違います。

とか言っていたら、今日のセミナーで大コンポジッタ様に「てめえらわかってねえ。見た目の雰囲気で合成すんじゃねえ。数式わかって合成しろドルァ」と怒られました orz

サササササササファイヤって、すすすすすすんげえたたたたたたたた高いですよね???  個人じゃなかなか買えません orz

OFは安いですね。元素材の輝度などを拾ってキラキラをいっぱい出す機能、あるのかな? こちらは買えそう・・・・・

投稿: junki | 2011年10月24日 (月) 02時01分

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