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2009年12月

2009年12月31日 (木)

第2回 XSI男後援会 狂乱の宴 2009 年忘れスペシャル

まあ、ただ呑んで来たというだけですがね。
XSI男後援会の忘年会です。

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これは2次会か。1次会の写真撮るの忘れた。
8人集まりました。



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S木さん、話すげー面白かったっすよ。
虐げられてもめげずに頑張ってください。



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Nくらさん、いつも落ち着いてますよね。オトナです。俺落ち着いてなくてすいません。
有田さん、あなたひとりでスヴァらしい作品ばっかり作ってないで、チュートリアルとかメイキング記事とかそういうもの世に出しなさい。



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MacWさん、店の手配とか全面的にお世話になりました。なんだかすいませんね。
それにしても呑み会絶対来てくれますね。また来年も大量に呑みましょう。




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ガルさん、次の夢が見つかるといいですね。貴方なら何でもできると思いますよほんと。
っていうか難しい記事書いた後はコンパウンドとかプラグインとかの形で落とせるようにしなさいよ。



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りんぷるさん、また少し伸びてましたよね。248センチくらいでしたか。何歳まで成長が続くのでしょう。
イカさん、あなたすごく正しいですよw 痛快トーク好きです。忘年会発案してくれてありがとう。


ところでこれがすごく美味かったですね。
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枝豆の焼いたやつ? ビールが進むんだこれが。


またしても前後不覚になるまで呑んでしまい、へろへろになってました俺。
すいませんすいません。いつもすいません。
だって2次会のジョッキがやたらでかくて、しっかり冷えてて美味かったんですよ。
懲りずにまた一緒に呑んでくださいね。
msk さん、残念でした。次回是非参加してください。


2009年終わっちゃいますね。今年もCG作ったり酒呑んだりしているうちに過ぎてしまいました。個人的には、SIGGRAPH に夏と冬2回も行けた、ラッキーな年でした。社長ありがとう。来年はがんばってもうちょっとマトモな映像作りをできるようにします。 再来年くらいに引退したいんですがダメっすか。そうすか。

あー、SIGGRAPH ASIA の記事、あと1回書かないとなあ。 来年に持ち越そう。



今年俺と一緒に酒を呑んでくれた人、
今年俺に酒をくれた人、
今年俺と仕事をしてくれた人、
今年俺に有益な知識や技術を授けてくれた人、
今年俺の下品なブログにありがたくもコメントや情報を寄せてくれた人、
皆様に感謝いたします。
来年もよろしくお願いいたします。


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2009年12月29日 (火)

SA3。

SIGGRAPH ASIA 3日目。


朝からセガさんの社内トレーニングに関するセッションに出てきました。3時間くらいの長いセッションでしたね。

詳しい内容は、
http://game.watch.impress.co.jp/docs/event/20091219_336981.html
ここに載ってますね。いや、あんまり詳しくないな。しかも恣意的というか好意的というか、あるいは美辞麗句的と言うか。まあこういう記事だからしかたないか。 まあいいや、ここを読めばだいたい何を言っていたのかわかる感じなので俺は詳しくは書きません。


最初のお方が出てきて新入社員の研修について語ってくれたのですが・・・・。

俺としては、どういうコンセプトでその研修をするのか、新人はどういうところでつまずきやすいかなどを細かく語ってほしかったんだけど、もちろんそういう話もしてくれましたがそれは少しで、大半の時間は「俺達に研修を施している」部分に費やされた気がするのです。 「新人にはゲームグラフィックの基礎的なことを教えます。Mipmap とはですね。 ノーマルマップとはですね。 カゲをテクスチャに描き込むとライティングを変えられないですよね。テクスチャ増やすのも嫌ですしね。だから頂点カラーに描き込むんです」などと、mipmap やノーマルマップやデータ節約のしくみやらなんやらを、簡単にではあるけれど、俺達に説明するわけです。新人研修の超簡易版を SIGGRAPH の会場でやっているかのような感じがしました。俺のようなゲームグラフィックスの素人にはそれはそれで面白かったんですが、受講者の大半はゲーム屋さんでしょうから、そんなことはわかってるよー 俺達に mipmap の説明しなくてもいいよーって思ったんじゃないのかなあ。


コンセプト的なことでは、「プログラマはオプティマイズへの意識が必要。アーティストと協議をして進めるという意識が必要」 とか 「ゲーム機の制限を知らないとダメ。実現不可能なことを計画しても無駄。コスト感覚が必要」 とか 「どっかから拾ってきたテクスチャとかを安易に使わない。そういう知的財産権のことも教える」 とか 「情報ソースの大半は英語なので英語ができることが重要」 とかそんな感じでしたかね。 こういう内容を新人に教えることがゲーム会社にとってどれくらい特別なことなのか、あるいは一般的なことのか俺にはわかりませんが、俺は 「んーー ごく当たり前のことばかりだな」 と正直思いました。目からウロコが落ちるような新しいコンセプトや方法を持っているわけではなく、ごくごく普通のことを、ただし大会社だけあってすごくシステマチックな枠組みを作って教えているんだな、と思ったのですがどうでしょうかね。

まー、全体の印象として残ったのは、「わあ。ほんとに過保護なんだなあ」 ということなんですがね。いや、別にケチつけているわけではありません。これくらい大規模な会社で大規模プロジェクトを進めるには、きっと必要なことなのでしょう。 でも俺としては、そんなこと自分でやれよ、そんなこと会社からコトバで教わっても痛い目遭わないと覚えねえよ、だからどんどん痛い目に遭わせてあげればいいんじゃないの、くらいに思ったんですね。俺らしいな。すいません勝手なこと言ってます。


それとこれは本題から外れますが、CG制作の実作業者のことを 「デザイナー」 と呼ぶのは、ほんとうにもうやめた方がいいのではないかと思いました。日本ではデザイナという言い方が多いですが、世界的にはデザイナと言った場合デザインをするという独立した職種の人を指し示すわけで、アニメータもモデラも何もかも一緒くたにして呼ぶ場合は、大抵は「アーティスト」 ですよね。今回の講師のお方はデザイナと呼んでいて、逐次翻訳の人もその部分は Designer と訳していたので、英語翻訳で聞いた人はもうわけわからん状態だったんじゃなかろうかと想像しています。ゲーム屋さんだから「ゲームデザイナ」という「アーティスト」とは別の役職の人もいるわけで、その話が出たときにもやはり翻訳の人は Game Designer と訳しているもんだから、こりゃもうわけわからんです。翻訳の人と事前に打ち合わせをして、デザイナというコトバが単体で出てきたら Artist と訳してね、とか、そういう設定になっていれば良かったのになあと思いました。 ま、ともかく、デザイナはもうやめましょうよ。統一した方がわかりやすいですよ。 デザイナっていったい誰が言い始めたんだろう。「CGデザイナー」って、すごく謎の響きですよね。何をデザインする人なんだろう?って首をかしげられます。実際にその経験あります。




次のお方が出てきて、リアルタイムシェーダを題材に社内教育のことを語ってくれる・・・・・はずだったんだけど、こちらも最初のお方と同じく、我々受講者にリアルタイムシェーダの基礎を講義していたという感じでした。 同じく、シェーダ開発なんてまるで知らない素人の俺にとっては技術的にはけっこう面白い話ではありましたが、社内教育としてどんな考えに基づいてどうやっているのかという部分は、あまり語られませんでしたね。


テクニカルアーティスト=プログラミングやシェーダ開発などにもある程度以上造詣が深いアーティストのこと。
最近はテクニカルアーティストの存在が重要。
プログラマに頼らずとも、自分で気軽にパラメータをいじれたりして効率が良い。
また、シェーダを学ぶことで表現の幅が広がる。これが実は一番重要。
だからアーティストの人も、テクニカルなこと(プログラマ寄りなこと)が分かったほうが有利ですよ。
で、社内教育方法としては、イントラネットで誰でも見れるようにドキュメントを用意してます。
以上。


でした。これ以外の話は全てリアルタイムシェーダ開発そのものの話でした。ライトベクトルと法線ベクトルの内積がどうちゃらで、とかいう話ね。

ま、シェーダ開発の話を通して 「ほら、アーティストでも、テクニカルなことがわかればここまでできちゃうんですよ」 ということが言いたかったのだろうとは思いますが、お題は「教育」についてなんだから、「うちはこうやってますよ」って感じで、できない人をどうやってできる人にさせるかについて語って欲しかったですね。それについては 「社内ネットで見れるようにしてます。以上」 なので、ちと残念でした。技術話としては個人的には面白かったですよ。へーーこういう概念なんだあ、って初めて知りましたからね。でもそれが主題になっちゃ、ちと主旨と違う。

ちなみにこの講師のお方はデザイナではなくアーティストと呼んでいましたね。スヴァらしい。





そして3人目のお方が出てきて、クローンモニタリングなる教育環境と、アニメーションテンプレートなるモーション教育方法の話をしてくれました。この3つめだけは、ちゃんと教育ということについて語ってくれました。実に面白かったっす。 でも、うーむ、すいません、俺にはトンデモ理論か超過保護環境にしか思えませんでした。実に面白いけど、真似しようとは思わなかったという。


クローンモニタリングは、上のリンクの記事に書かれていますね。お互いの作業がリアルタイムでセカンドモニタに見えるという。 いやー、すげえ。すげえなあ。ほんとにこんなことやるんだ。  効果は大きかったとのことですが・・・。


入社してしばらく経つと成長曲線は横ばいになる。つまり成長が鈍くなる。その壁を打破するためには、人からテクニックを盗むことが必要だ。だから他人の作業をモニタで盗み見てどうやっているのか研究しろ。そこからテクを盗め。というのが主旨なわけですね。


 他人からテクを盗むことが必要 → 超あたりまえ
 その方法としてクローンモニタを設置 → 謎


うーむ、上手い人のモニタをのぞかせてもらったり、質問をしたり、議論をしたりして、そこから何かを得る・盗むってのは、ちゃんとやる気のある人なら誰だって普通にやってることじゃないですか。 例えば他人がチェックを受けているところを横から見ていたりすると、実に勉強になります。 そんな当たり前のことでも、モニタがあって常に覗き込める環境があると、やっぱり効率良く吸収できるってことでしょうかね。まあそうなんでしょうね。そういう主旨の話でしたから。


でもなあ、そこまで環境を整えてあげなくても、やる気さえあればこれに近いこと誰でもやりますよ普通は。そういう意味ではハードウェア環境を整えているというだけに聞こえなくもないんだよなあ。それとも、やる気のない人をやる気にさせるためのシステムなんだろうか。でもやる気のない人に投資してやる気にさせるなんて、それこそコスト効果最悪の教育方法ですよね。うーむ。 やる人は黙っててもやるし、ダメな人はこんな環境があってもダメだと思う俺は頭固いですかそうですか。

でも顕著に効果が出てるって言うんだからすげえよなあ。顕著に出てるそうですよ。


問題点は、

・慣れちまうと誰も見なくなる
・ベテランの人は嫌がるので新人同士しかモニタリングできない

などなどだそうです。

・・・・この辺がね、クローンモニタリングという方法の提案が本気なのかネタなのか、俺としては真面目に戸惑ってしまったのですよ。 ベテランの人のテクを盗めないんじゃ意味なくない? そりゃ新人同士のモニタリングでも、一人で誰とも関わらずに作業するよりは遥かにいいでしょうけどね、でも成長曲線停滞の打破が目的でしょ? なら、一番盗む価値のあるベテランのテクを見れるようにしないとダメなんではないのか、と思ったんですね。 数ヶ月で慣れちゃうと誰も見なくなるってのも・・・・つまり一時的に成長曲線は上向きになるけど、慣れて見なくなったあたりからまた曲線が横ばいになるってことなんじゃないのかなあ。 どうなんでしょう。

また、どなたかの質問に答える形で言っていましたが、各人のモニタは実は3つ目もあるそうで、3つ目のモニタは相手には見えないそうです。なので仕事中に Youtube 見たりしてサボる場合は3つ目のモニタで見てますね、などと冗談交じりに答えていました。うーむ、やはりそういう感じなのか。でも、冗談じゃ済まされないと思いましたね。重要ポイントだと思います。正直、なーーんだ、やっぱりそうなのかーと思いました。

いやあ、こんなに手厚く扱ってもらえるなんて、すごいです。さすが大会社。嫉妬します。いや、手法を真似しようとは正直思っていないんだけど、その待遇自体には嫉妬します。いいなあ。



次にアニメーションテンプレートというものですが・・・。


アニメーションを人に教えるのは難しい。
そこでアニメの原画動画のシステムに注目。
動画の人は、上手い原画に触れることによって、絵を覚える。
つまり、良いアニメーションをトレースすることによって、アニメーションは上達する。
だから、社内に蓄積されたデキの良いアニメーションデータを新人に渡し、それをトレースさせてアニメーションの腕を鍛える。


という主旨のお話だったと思います。

作業画面を見せてもらいましたが、ベテランのアニメータが作った XSI のシーンデータを開き、3D的にトレースしていくんですね。 フレームごとにポーズをマッチさせていくわけです。 元データをテンプレート(雛形)にするからアニメーションテンプレートという名前にしたんでしょうね。でも雛形というよりは、完全コピーを目指しているようですが。


最初はポーズだけ真似してタイミングは無視する、という意味のことを言っていたと思います。あるフレームのポーズだけを再現するという意味なんでしょうかね? よくわかりませんでした。 → 次にキーフレームにのみ注目。キーフレームになっているコマは自分で見つけるんでしょうかね? でも普通に XSI のタイムラインに表示されちゃうんで、すぐわかっちゃいますよね。どうなんでしょう。 → 次に中割りというか、おそらくFカーブに注目。

こんな感じで進めていくそうです。 分解して考えることで何がおかしいのかが見えやすくなる、だそうです。

実写映像をロトスコープしてなぞるとかは、情報量が多すぎてダメだそうです。上手い人がスタイライズして作ったアニメーションをコピーすることに意義がある、という意味のことを言っていたと思います。また、3Dデータを使って3D的に(XY ではなく XYZ で)コピーすることで、2Dロトスコープとは違い、見ているようで見てなかった部分にも気付くようになるんだそうです。


うーむ。


まずはコピーすることそのものの是非ですが、極端な話、何も考えずにただひたすら1コマずつマッチさせて行けば、その「上手いアニメーション」が再現できちゃうわけですよね。 もちろんそんなことをせず、ちゃんと研究して理解しながら進めて行けというルールにはなっているんでしょうが、できあがったアニメーションが、ただ何も考えずコピーしたものなのか、ちゃんと「わかった」上でできたものなのか、どうやって判別するのでしょう?

また、ロトスコープは情報量が多すぎて云々ということでしたが、それって、劣化コピーにならないのか、と思ってしまいます。例えばデッサンする時に、誰かのデッサンをなぞってコピーしたりするもんでしょうかね? 俺は絵的な専門教育を受けてないのでよく知らないんですが、やっぱり人間モデルなり静物なり彫刻なりを、ナマで見てデッサンするものじゃないですかね? 

不要な要素を削ったり、ある要素を誇張したりして、見たまんまではなくある方向の表現にする=つまりスタイライズするってのは、ナマで見てそこで起こっていることを分析できて初めてわかることなんじゃないかと。 すでにスタイライズされたものを忠実にコピーしても、何が削られて何が誇張されたのかが理解できないのではないかと。 そんな疑問が出てきました。

よく小学生の女の子とかが、少女漫画のキャラの似顔絵を描いたりするじゃないですか。目の中はキラキラのお星様だらけです。大人が見れば、あるいは絵という観点から見ればちっともリアルでもないし、ある方向でスタイライズされたわけでもない、ただのヘタクソな絵です(それが悪いというわけではないのですが)。 なぜそうなるのかと考えると、小学生の女の子は人間の目を観察してその絵を描いているのではなく、少女漫画というある方向で既にスタイライズされたもの、そして漫画という特に極端にスタイライズされたものを見て描いているからだと思うんですね。これが劣化コピーそのものだと思うんです。 目の中のキラキラは、本来眼球に写りこむ光源やら周囲の環境やらなわけです。そういう観察や理解なしで、ただキラキラを真似して描くから劣化コピーになると思うんです。 アニメなんかでも同じことが言えて、例えば頭髪に現れる天使の輪なんかは髪の毛のような細くて密集しているものに現れる異方性反射なわけですが、そういったしくみや現象の観察・理解なしに記号として描かれてしまい、なんだかヘンだねーヘタだねーという天使の輪も多く見かける気がするんです。今時の作画マンはおそらく最初にリアルありきではなく、最初から「アニメの絵」を描こうとしてやっていると思われるので、最初は仕方ないにせよ、キャリアのどこかの時点で記号化された表現と現実の現象とのリンクを意識することができない限り、説得力のある絵を描けるようになって行かないと思うんです。 ああこれ、記号的に描いてるだけだよねえ、って表現はいっぱい見ます。

という意味で、ロトスコープじゃダメなんです、ベテランが作ったスタイライズ済みの上手いアニメーションを模倣する必要があるんです、という話は???な気がしました。


また、実際にこのアニメーションテンプレートを実施したある新人さんの作品を見せて頂いたのですがね。 最初はアニメーションテンプレートを実施する前のモーションです。失礼ながら、話にならないくらいダメダメなモーションでした。 次に、アニメーションテンプレート実施中のモーションです。実際に XSI のシーンがあり、巨大クモのようなクリーチャーが暴れて人間2人が逃げ惑うというような複雑なモーションでしたが、確かに元のオブジェクトにぴったり重なるようにして新しいモーションが付けられています。シーン上で2つのクリーチャーが3D的に重なっている状態です。 ただしこれは上に書いたように、ちゃんとわかってできたのか、ただポーズをマッチさせていった結果なのかはわかりません。 そして一通りトレーニングを終えたあとのアニメーションとして、キャラクタがハンマーを振り下ろすというモーションをループで見せてくれました。ちなみに講師のお方も言及していましたが、大塚康夫さんの話などに出てくる、あのハンマーアニメーションですね。このDVDに出てきます。

で、成果であるこのハンマーアニメーションは、確かにパッと見は良くできた動きではありましたが、動き全体が見えにくいアングルでレンダリングされたものだったので、隅々まで良い動きなのかどうかまではわかりませんでした。そして非常に短い一瞬のモーションなので、これをもってこの人の実力を判断するのも無理があるなと思いました。その後に肝心の、最初に作ったダメダメモーションを研修後に再度作ったものを見せてくれるのかと思いきや、それは出てきませんでした。また、クモクリーチャーのモーションをテンプレート無しで作ったバージョンも見せてくれるかと思いきや、出てきませんでした。 うーむこれじゃあこの教育方法の成果のデモとしては弱いなあ、と思わざるを得ませんでした。

どなたかが質問で、上に書いたような「機械的になぞっていくだけで上手いアニメーションになってしまわないか?」という意味の質問をしていたのですが、回答は 「最初はこんなくらいがちょうどいいんです」 とのことでした。質問に対する答えが Yes なのか No なのかはちょっとわかりませんでした。 たしかに、ど素人が最初の第1歩を踏み出す方法としては良いのではないかなと思いましたけどね。でも、成長曲線停滞の打破という意味では、ほんとにそんなに成果あったの~ と疑問に思えちゃいましたね。でも成果があったと仰っているわけだから、あったのでしょう。すげえよほんと。

上手い人のアニメーションを真似たり、ロトスコープもしくは参考動画をなぞるようにアニメーションを付けるというのは、これまたやる気のある人なら勝手にやってることだと思います。 俺も、どうにも不慣れなモーションを作らねばならない時に、ビデオで自分を撮影してロトスコープしたこともあります。色々気づくので俺には良い方法です。
そう言えば大昔、某国民的ロボットが太極拳を舞うなどというヘンな仕事をした時は、ジャパンアクションクラブの人に演技をしてもらい、前と横から2カメでビデオを撮影し、それをロトスコープしてモーションを付けて行くという恵まれた仕事でしたね。これも色々発見があり、その後の役に立ちました。 昔のディズニーなんかでも、まさに役者の芝居を撮影してロトスコープするという手法もとっていましたね。そもそもロトスコープってこの時に生まれたコトバじゃなかったっけ? 違うかも。どうだったかな。 また、その筋では有名な某アニメ監督(作画出身)も、昔テレビに紙を押し当ててマジンガーZの絵を必死にトレースして動かしていたとか言ってました(当時ビデオ持ってたのかな?)

ともかく、自主的なトレーニングという意味でも、本番の仕事の手法としてでも、何かをテンプレートにしてなぞるという方法は昔から採られてきたわけであって、それ自体は目新しいわけではないと思います。 ただ、セガさんの手法は、自社で豊富に持っているアニメーションのライブラリを使えるという利点、スタイライズ済みのモーションをコピーすること、そして「アニメーションテンプレート」というタイトルを付けていわばオフィシャルな教育カリキュラムとして取り入れていること、などがポイントになるんでしょうかね。


全体の印象としては、悪い言い方をすればあまりにも過保護ではないか、と。これに尽きる。良い言い方をすれば、やる気のある人が勝手にやっていることを制度として宣言し全体に徹底させることによって、より下位にいる者を上に引き上げてやるというやり方を採っていると言えるではないでしょうかね。


なんだかずいぶん批判的に書いてるような気がしますが、必ずしもそんなことはなく、色々考えさせられてとても良いセッションでした。 朝イチから3時間、眠くならなかったし。 ふーん、へーーってただ聴いているだけのセッションより、こうして色々考えるセッションの方が得るものが多いのです。実に面白かった。 また、セガさんとしてもまだ開発途中の教育方法だと断っていたので、決して完成された方法としてプレゼンテーションしたわけではないです。俺の解釈がおかしい部分もあるかもしれません(メモが追いつかないんだもん)。

いやーそれにしても朝から腹いっぱいになりました。疲れるなあ。ほんとは、朝はもうちょいあっさりめのセッション受けたかったなあというのが本音なんですがね。




午後からは展示などをチラチラ見たあと、展示会場内で行われた Lucasfilm Animation Singapore のテクニカルトークを聴きました。
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必死で取ったメモから抜粋。

なぜシンガポールにスタジオ作ったのか?
・アジアの中心地だから魅力的
・アメリカ以外で才能を育てる拠点がほしかった
・シンガポールはインフラの整備が進んでいる
・シンガポールは知的財産権の保護に力を入れている
・英語の国である
・アジア全体の拠点になる
・税金安い
・(アメリカと違って)ビザがとてもオープンである(出入国しやすい)

だそうですよ。
2008年には 280人だったスタッフが、2009年には 350人だそうです。世界 40ヵ国から集まっており、70% がアジア人だそうです。 350人だって。すげえ。これって、プロジェクトの最盛期に一時的にその数になるのではなくて、常時雇用されている数のことですよね? だとすると、350 って多すぎですよ。 ちなみにそのほとんどがアーティストだと言っていました。プログラマなり TD なりではなく、直接絵作りをするアーティストが大半だ、とうい意味なんだと思います。

アメリカ本国のチームと OC-3 による高速回線でつながっていて、全く同じ環境で仕事ができるとのことでした。ソフトウェアや各種データライブラリなどのアセットが完全に共有されているそうで。 なので、アメリカからシンガポールに異動になっても即日同じ環境で仕事が始められると言っていました。

それと、Lucasfilm Animation Singapore には Animation, VFX, Game の3部門があるらしいのですが、ここでもやはりツールやアセットを共有しているそうです。アニメーションも VFX もゲームも全部同じツールを使い、アセットも使えるものは使いまわす。例えばゲーム用に作った群集アニメーションをTVシリーズにも使ったりしたそうです。
なるほど、色んな種類の仕事をやっている大スタジオならではの効率化ですねえ。なんだか自分の環境とは規模が違いすぎて、参考になるんだかならないんだか、さっぱり分かりません。

また、cross disciplinemulti-discipline というコトバを何回か使っていましたが、要は専門分野をまたいで仕事をするという意味のことのようです。技術やアセットだけでなく、人も全部署で共有しているだそうですよ。つまり、ゲーム部門の人が、プロジェクトの必要性によってはアニメーション部門に行って仕事したりするそうです。Talent Resource というコトバを使っていましたが、つまり能力資源を最大限に活用するということですね。能力とは人そのもののことだから、才能のある人は一部門でだけやってもらうのではなく、必要な部門に臨機応変に回すということだと思います。そして、全部署でツールもアセットも共有しているもんだから、他の部署に渡ってもさほど苦はないという意味のことを言っていました。 へえ、ほんとにすごいね。 「便利屋」みたいな人も出てきそうだし、人気者・ひっぱりだこな人も出てきそうですね。 各国からわざわざシンガポールに渡って Lucasfilm でCGやろうってなくらいの人たちだから、部署の移動なんて屁でもないでしょうしね。

それと、ジェダイ・マスターズ・プログラムという研修制度の説明をしてました。そういや前にも書いたことあるな。  これは Lucasfilm Animation Singapore に入るためのテストですね。6ヶ月間の有給トレーニングだそうです。各クラス12人とか言っていたかな。ルーカスフィルムの best artist な人たちが講師で、部署ごとにすごく特化されたトレーニングをするそうです。アニメーションに特化とか、レンダリングに特化とかそういう意味だと思います。 そして6ヵ月後に、選ばれた者だけが晴れて Lucasfilm Animation Singapore に入れるそうです。

日本人はいるんでしょうかね? 誰か入ってみて下さいよ。特にアニメーションは、日本人の方が強いんじゃないですかね。けけけけ(また言ってるよ)。


ジェダイマスターズプログラムに入学するには、strong demoreel が必要だと言っていました。入学してから実力を付けるというより、最初からできる人だけが入学し、入学後は特定の分野での強化をはかるという、いわば大学の本来の姿に近い感じでしょうかね。 何のソフトウェアを使っていたかは重要ではないそうです。また、プロとしての経験がなくても、学校あがりの人でも大丈夫だそうです。 ちなみにメインツールは Maya + メンタル霊のスタンドアロンだそうです。ここでもやはり Maya ですねえ。

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質疑応答の時に、質問した人にはルーカスフィルムトランプをあげるというので、景品目当てで俺も質問しましたよ。トランプもらうことが目的なので質問の内容はどうでもよく、パッと思いついたので、「あのう、俺たち日本人はあんまり英語が得意じゃないんですけどぉ、ジェダイマスターズプログラムに入る時点で英語を話せてないとやっぱダメすかね?」って聞いたら、 Ahhhhh, yes.  だそうです。テクニカルなことのみならず全てのコミュニケーションは英語なので、英語能力は最低条件ということのようです。まあそりゃそうですわね。まるで話せなかったら面接すら通らないですわね。


と、当然の答えをありがたく聞いて、ゲットしたトランプがこれです。
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過去の Lucasfilm Animation Singapore の作品が載っているトランプですが、トランプ用に作ったのではなく、明らかに作品の中の1コマを印刷しているだけです。アスペクトが 16:9 っぽいし、トランプでヨコ使いの絵なんて見たことないし。 いくらルーカスフィルムでも、こんなもんには予算をかけないということですかね。

本当はもうちょっと濃い内容の話だったはずだけど、英語だったし録音や録画もできないので、走り書きのメモからマトモに拾い出せるのはこの程度だけでした。一応通訳のおじさんが付いていたんだけど、いったいどういう経緯でこのおじさんが通訳をやることになったのか、CGのシの字も知らない、というかデジタルなことなんてさっぱりわかりませんという感じおじさんだったので、もうヴォロヴォロでした。本人もちゃんと通訳することをほとんど諦めていたかのような。質疑応答ではもう翻訳やめちゃってるし。 でもまあ、CG関係の通訳なんていつも似たようなもんです。




その後は、ジオメトリ系の論文セッションにに・・・。 少し後悔することになるんだが。

もう調べるのも書くのめんどくさいので、技術の詳細は省略。概略のみ。英語のセッションでは特にそうですが、SIGGRAPH でセッションに参加しても、せいぜいここに書いた概略くらいしかわからないんです。詳細は帰ってから WEB やフルカンファレンス DVD で調べるのが常套手段です。っていっても、数式とか出てきてもうわかんない、ってパターンの方が多いんですが。


最初は、Structured Annotations for 2D-to-3D Modeling という、2Dの絵を3Dに起こすための新しい手法の提案でした。

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例えば人間の絵を描くときに、顔ならマル描いて目の高さに横ライン、正中線の縦ラインとか描きますよね。体全体もマルや楕円で大まかに描き、それをアタリにしてちゃんとした線を描いていくわけですが、このマルとかで表現された絵のように、2Dの下絵に対してすげー大雑把な3Dプリミティブ(シリンダとか)を描いていって、この部分とこの部分は左右対称なんだよーという情報をソフトウェアに知らせてやることによって正しい立体に起こすというものでした。

Annotation という概念が重要で、直訳すれば「注釈」のような意味ですが、要は「こことここは対称です。 こことここはスケールが同一です」などと、プリミティブごとの対応を説明する情報なわけですね。 

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2Dの絵では、例えばパースが付いているため、に同じ長さの2本の腕でも奥にある方が小さく見えるわけですよね。正面図ならいいのですが、ポーズが付いて描かれている絵ではこういうことが起こります。 この技術では、「この2本の腕は対称で、絵では大きさ違うように描かれてますが、本来同じ大きさなんですよー」と Annotation を付けてやることによって、正しく立体化できるということのようです。Tポーズの三面図とかではなく、ポージング済みで自由に描かれた絵1枚からでも立体にできるという、イメージベースドモデラの一種ということになりますかね。 ビデオの後半にありますが、初めて使った人が、20分とか30分で、まずまず元を表している立体を作れていますね。

問題はどこまでの精度が出せるかですね。プロダクションで実際に使われているわけではないので、まだ簡単な作例しかありません。仕事で実用に耐えるかどうかはまったくわかりません。独自ソフトウェアにするか、XSI のような総合ソフトウェアの機能の一部になって出てきてほしいものです。 ZB とかスカルプトソフトウェアで使うベースにならないですかね? ポージング済みの設定画をこのツールでなぞり、ラフな形状を ZB に渡してディテール作るとかってできそうな気もするんですが、どうでしょう。 そうなるとリトポロジーの性能が肝になりそうですけどね。

ちなみに、六角大王の「3Dマンガ機能」でしたっけ、これと考え方は基本的に同じですよね。六角大王の場合は、これとこれは対称なんですよーという、対称 Annotation しか持っていないわけですが、今回の技術では色んな種類の Annotation を持っているので、より自由に作れるということになるんじゃないでしょうかね。



次は Analytic Drawing of 3D Scaffolds という、これまた2Dの絵から3Dに起こすような技術ですね。3D空間上にパースのガイドラインを設定することによって、その後に描く線がそのパース上にコンストレインされて、まっすぐならちゃんとまっすぐ、カーブしているなら美しく弧のカーブが描けるという、そういう技術のように見えました。



二点透視の絵を下絵として用意し、それをなぞるようにフリーハンドで描いていけばキッチリとした立体になる、ということになりませんかね。どうでしょう。 テクニカルイラストとかに使えそう。 建物なんかをパパッとモデリングするのにも使えそうな気がします。 ノートルダム寺院みたいな、フライングバットレスとかが付いてるような複雑な建物とかを、1枚の写真のみを元にモデリングできたりしたら、かなり使える技術だと思います。

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先ほどの Structured Annotations for 2D-to-3D Modeling なんかは明らかにキャラクタを作ることを意識している技術ですが、こちらはもっとカタいものというか、工業デザイン的なものを想定しているように見えますね。 これも実用化されないかなあ。



次は、ええと、ダメだ、もう疲れちゃってメモがとてもいい加減になっている。ちゃんと咀嚼できていません。もったいない。

ともかく、DiagSplit: parallel, crack-free, adaptive tessellation for micropolygon rendering というタイトルの、ディスプレイスメントのアルゴリズムの話です。ええと。これまでのディスプレイスメントマッピングでは、テッセレーションレベルの境界にクラック(すき間・割れ目)ができる。 つまりテッセレーションの密度が変化している領域をまたくようなディスプレイスメントは苦手である。でも、この技術ではテッセレーションの方法を工夫してあるのでクラック無しにレンダリングができる。しかも速い。Direct3D と同じくらい速く、Renderman などの REYES 系のレンダラと同じくらい高品位のディスプレイスメントができますよーという話に聞こえました。 うむ、この程度。

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動画が見つからないな。とりあえずパッと出てきたリンク。
http://portal.acm.org/citation.cfm?id=1661412.1618496&coll=ACM&dl=ACM&type=series&idx=SERIES382&part=series&WantType=Proceedings&title=SIGGRAPH



もうひとつ、Approximating Subdivision Surfaces with Gregory Patches for Hardware Tessellation などという、復活の呪文のようなタイトルの論文発表を聴いたはずですが、ダメだ、もう完全に意識が飛んでいたようです。メモすらありません。玉砕。





以上で論文セッションは終わりました。そして、上で少し後悔したと書きましたが・・・・。

というのは、論文を聞きに行ったのはいいんだけど、前半はともかく後半は難しいやら眠いやらでロクに身になってないわけですよ。その間、一緒に SIGGRAPH に参加した同僚は、富野由悠季さんの 「Ring of Gundam : No Hints for Creation in Your Manuals」(リング・オブ・ガンダム:マニュアルに創作のヒントはない)に参加してたんですよね。そして終わってから落ち合うと、彼はそりゃもうニッコニコしていて、「いやあ、凄かった! 面白かった!」 と言うわけですよ。

なにっ、そんなに面白かったのか? いや、富野由悠季さんの本も読んだし、各地での話からかなりぶっ飛んだ人だということは知っているつもりだぞ。富野節とでも言うべきアレが出てきたくらいのことは想像できるぞ。

しかしね、めったにない SIGGRAPH のチャンスなんだから、複数の人が同じものを見るよりも、手分けして色々なものを見てきて、後で報告し合うことによって情報を共有する方が有意義じゃないですか。そんな風に真面目に考えて、よし富野はお前が討って来い、俺は論文発表に突撃してくる、さらば戦友よ次はヴァルハラで会おう、と別れたんですよね。

そしたら見事に俺は玉砕し、富野講演は死ぬほど面白かったという。一生の不覚。 思えば富野さんがCG関係のカンファレンスに出て持論を喋るなんて、めったにない機会ですよねえ。論文は後で PDF 読むこともできるけど、富野節は DVD になんてならないでしょうからねえ。

後から WEB で調べてみたら、ああ、本当に面白かったみたいだよう。・゚・(ノД`)・゚・。
http://www.4gamer.net/games/103/G010304/20091221034/

これ、オフィシャルには録画してたんじゃないんですかね? DVD 出してくれませんかね ACM SIGGRAPH さん?



こんな感じで3日目は終わり、ぐったり疲れて、富野見逃しに地団太を踏んで、でもまだ体にムチを打って、クレッセントさんのパーティに参加してきました。 社長、いつも呼んでくれてありがとうございます。

SIGGRAPH 会場近くのイタリア料理屋?をたぶん貸切りで、立食パーティのような感じでしたかね。タダで呑み放題食い放題です。わーい。 それはもう、いっぱいビール呑みましたよ。 他の会社の人とも交流ができて、実に楽しかったです。TVのニュースCGを作っているというお方の話が面白かったですね。納期が発注から1時間後や2時間後というのもザラだそうで、それにリアルタイムの VR なこともやるので、なんか俺の現場なんかと比べて緊張感が違うように聞こえました。大変だよそれは。俺にはできないなあ。すごいよ。

そういや 2008年の SIGGRAPH に参加した時に知り合った、やはりTVのニュースとかのリアルタイムCGをやっている人の話も面白かったんですよね。あらかじめ映像や素材を作るのはもちろんだけど、生放送でそのオペレーションをやるのも自分たちだそうで。 アナウンサーの喋りにタイミング合わせてスイッチ押したりするそうです。 新人はスイッチを押すのを待っている間に手がブルブル震えるそうで、「おい、お前、まだだぞ! その震えてる手でスイッチ押しちまうなよ!」 って感じだそうです。 いやあ、そりゃ緊張するよ。 俺はダメだ絶対。


その他にも何人かのお方とお話させてもらい、22時過ぎまでさんざん呑んで酔っ払っての帰り道、みなとみらいの観覧車をまたしてもバシャバシャと写真撮ってました。 完全に田舎者のおのぼりさんです。 前日の夜も同じように観覧車を撮ってたんですよね。イルミネーションが綺麗で、しかも真下から見上げることができたので、わーこのトラスな骨組みカッコいいー、などとつぶやきながらバシバシ写真を撮っていたら、嘔吐デスクのあの人に発見されてしまいました。 「なんでこんなとこで写真撮ってんですか」ってあなた、だってカッコいいじゃないですかこの観覧車。 

Img_0040

それにしても連日寒い夜でした。シャッター押す手が震えて、ISO1600 でも手ブレしまくりでした。



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2009年12月28日 (月)

流体花火。

Fluid な花火がどどーーんと。

Mercedes Fireworks from christian keller on Vimeo.

是非 Vimeo のページでハイレゾで御鑑賞下さい。


もともとはXSI List で見つけました。
http://groups.google.ca/group/xsi_list/browse_thread/thread/631e67e597225ebf?hl=en

XSI でもこんなエロい流体が見れるなんて、なんだかおかしいです。世の中どうかしてます。 ま、空中で自由に爆発するという感じだから、比較的制約は少ないのかも知れないけど。 ・・・とか言って、実はすっげー大変なんだろうなあ。

あ、RealFlow も使ったみたい。どこまでが何なんでしょう。上記リンクには、ICE(emFluid, SPH) + RealFlow + MentalRay + 3Delight ちょっと と書いてあります。


しかしラストに泥だらけのベンツを見せるという、なんだか車のCMとしては珍しいですね。普通ならすっげーありえないくらい綺麗なリフレクションとかに命かけるのに。
それと上のリンクの中で誰かも言ってますが、ベンツが思いっきり環境破壊してますって雰囲気ですね。面白い。


あ、プロダクション が MARKENFILM GmbH & Co. KG で、ポスプロが INFECTED Post Production とありますね。 Audi のあのCMを作ったところなのかな。


しかしこのハイエンドくささというか、うーむ。いいなあ。隣の芝は青いですね。



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2009年12月25日 (金)

SA2-2。

続きですがね。


「CGクリエイターのためのパントマイムワークショップ」というセッションに参加したんですが。


講師の荒木さんは ActVert という会社をやっておられる方ですが、もともとはイギリスでパフォーマンスの活動をしていた人だそうです。ストリートパフォーマーという意味なのかどうかはわかりませんが、パントマイムなどをやってきたそうです。

その後日本に帰り、とあるきっかけからセガさんにおいてアニメーションやキャラクタの芝居などを教えるワークショップをやるようになったそうです。

荒木さん曰く、ゲーム機が新しくなりつつある時期で、ホネ構造を持ったキャラがガンガン動いたりするゲームが増えた。でもゲーム会社のアニメータ達はそういうキャラを動かすべくトレーニングされてなかった。専門学校などではソフトウェアの使い方だけに終始しており、マニュアルの1ページ目から順に読んでいくような授業しかやってなかった。そういう背景が演技のワークショップを始めるきっかけになった、という意味のことを言っていました。 ご自身も今では 3Dソフトウェアを使ってモーションを作ったりするそうです。


で、今後のアニメーション作りやキャラ作りに活かして下さいという感じで、パントマイムやらなんやら、芝居をする上で気にすべきことや基本的な概念を教えるワークショップが始まったわけです。ワークショップなので、講義を聴いているだけではなく、参加者も実際にそこで何かをやるわけですね。 なので会場の半分は椅子が取っ払われて、自由に動ける広いスペースになっていました。



最初は講義っぽい所から始まって。


一般の映画やドラマの芝居においては、役者は内側(感情)から役になりきろうとする。悲しい場面では自分の悲しい体験などを思い出し、その気持ちになろうとするらしい。 そして役者の周りにあるセットやプロップは基本的にリアルである。

これに対し、荒木さんの言う「フィジカルシアター」においては、役者はまず体を動かすことによって役になりきろうとする(外側から)。 つまりまずは体をある状態に持っていくことから、その気持ちになりきろうとする。 役者の周りにはセットも小道具もない。全てのモノ・事象は体の動きで表現する。

という前提だそうで。 とにかく頭を使うより体を動かせ、体を動かしてみればその気持ちにもなりきれるんだ、というアプローチを取ろうと言っているように聞こえました。 うむ、なるほどね。

とにかく体を動かすことに抵抗をなくしましょう! と何度も強調していました。これ大事ですよねえ。

・・・・若僧と仕事しているとき、アニメーションのチェックとかで、俺が大汗たらして「もっとこう! もっとにらんで! にらむ時って上目づかいになるでしょ! ほらにらめにらめ気持ち入れてにらめ おら腰入れろ 俺のポーズマネしろやホレ 戦ってんだから腰がそんなに高いわけねえだろ 手ぇ抜くな思いっきりパンチしろ笑うんじゃねえ真面目にやれゴルア」 などとエラそうに指導するわけですよ。こっちは筋肉痛になるくらい本気です。息が切れます。やり過ぎてたまに怪我することもあります。

でも、それに対する若僧の反応はだいたい、

 ・いや、いきなり動けと言われても・・・ (顔は戸惑い・困惑)
 ・そんな恥ずかしいことできないっすよう (顔は薄笑い)
 ・はいはい、やりますよ はいやりますから (顔はニヤケて、一応動いてみるけど、気持ち入ってない)

こんな感じに分類されますかね。要は、自分が作るモーションなのに、自分で芝居ができない、と言うよりもやろうとしない。俺に言わせりゃ、これだけ役になりきって動いて汗たらして息切らして動きをつかもうとしてもなかなか良いモーションにならないというのに、その気すらないんだったら、そんな奴はアニメータを辞めた方がいいですよね。そんなに恥ずかしいかなあ。ショボいモーション出してくる方がよっぽど恥ずかしいんだけどなあ。

などと常日頃思っていたので、とにかく動け恥ずかしがらずに動け、そこからつかみましょうという荒木さんの基本姿勢は実にツボにはまりました。やっぱりこうでないとねー。



で、その後は実際に体を動かすことになりまして。

まずは準備体操をし、その後、恥ずかしがらずに演技するためには心もほぐし、相手を信頼する必要あるという趣旨の元、トラストゲームってのをやりましてね。二人一組になって、ひとりは目をつぶる。もうひとりはその人の名前を呼ぶ。呼ばれたら目をつぶったまま声がした方向に歩いていく。誘導役はまわりの人にぶつからないよう、何度も名前を呼ぶことになる。相手の名前を呼ぶのと、ぶつかりそうな時に「ストップ」と言う以外は、一切ものを言ってはいけない。 目をつぶっている方が100%相手を信頼しないと歩けない。 なかなか面白かったですよ。参加者の顔には笑顔が出てきて、だんだん打ちとけ合っていくという状態でした。まさにそれが目的だったんでしょうね。



その後はパントマイムの実技だっけ。 あんまり詳しく書くと ActVert さんの業務を妨害することになりそうだから控えるけど、実際にパントマイムの基礎を教えてもらって、テーブルのコップを持ち上げる、とか、押すとか引くとかの動きを練習しました。 見る→準備する→コンタクト→クリック→アクション→リアクション  こんな感じでひとつひとつの意味や概念を説明してもらえたので、とても参考になりましたね。個人的には、モーション付けにすぐにでも役に立ちそうなちょっとした、しかし重要な概念を得ることができました。

体の動きを人に説明する時に、曖昧ではなく具体的で分かりやすい言葉で伝える習慣を身に付けましょうという意味のことも言っていましたね。「やさしい動き」「こわい人」などの表現では人によっては受け取り方が違う。なので、体のどのパーツがどの方向にどの速さでどの程度動く、というくらい具体的に説明できるよう努力すると、動きに対する意識・観察眼が磨かれるという意味のことを言っていました。

モーションを付ける時、個人的には、実時間の動きとスローモーションの動きをやってみることが多いのです。スローにすると体のパーツの動く順番がよくわかるからです。自然に演技してみて、その後その演技を忠実にスローでトレースしようとすると、あ、今頭が動いた、あ、腕振る前に肩が入った、などと順番がわかるんですね。 これをFカーブの形(敢えてキーの位置とは言わない)に置き換えることが、自分にとってのモーション付けそのものという気がします。

これに加えて荒木さんの言うように「まずはここが、こういう風に動く」などと明瞭なコトバになるよう考えると、さらに磨きがかかっていくような気がしたんですよね。



その後は Status の話。 Status = power relationship between characters on stage。舞台上のキャラの力関係。 外見・態度・言葉・職業など全て。 一人だけでは成立しない概念で、複数のキャラがいて、あるキャラに対し他のキャラがどう振舞うかによって Status が決まる。Status が固定とは限らず、常に変化し得る。Status の急激な変化はドラマを生み、大きな感動や笑いなど見ている者の心の動きを喚起させる。Status の違いにより芝居は当然変化する。

などなど概念の話でしたが、なかなか参考になりました。映像を作るとき、演出家と打ち合わせして、コンテ読んで、演出意図をちゃんと理解できたとしても、通常演出家は Status がどうのこうのという話はしません。しかし我々現場の人間が、たとえ演出家に Status というコトバを使って説明されなくとも、このキャラたちは現在こういう Status の関係だなと勝手に意識することができれば、しぐさ・表情などでより説得力のある芝居を付けられるなと思ったんですよね。

ちなみに Status というコトバは芝居の世界では普通に出てくるそうです。


その後は Status を利用した芝居の実技。8人の志望者を募って、ある設定のもとに芝居をさせるというものでした。俺はもちろん志願しましたよ。これが面白くって。

8人がトランプのカードを1枚ずつ引きます。それぞれ1~8の数字のどれかになっているわけで、この順に Status が決まります。お互いの数字は知らないし、芝居に参加してない観客も知りません。 そして企業の入社試験の面接会場の待合室という設定。ひとりづつ架空の部屋に入ります。そして自分の Status に合った芝居をします。次の人は、前の演技者を見て、あ、あいつは俺より Status が下だな、などと想像して部屋に入っていき、相応の芝居をします。これを8人繰り返します。 やがて8人全員が部屋に入り、それぞれの Status に応じて、尊大な態度を取る人もいれば、隅っこで小さくなっている人もいるという状態になります。やがて面接官(荒木さん)が現れ、ひとりひとりに質問をします。そこでも、自分の Status に合った受け答え方をします。 こうして演技が終わり、観客のみなさんが8人の Status の順番を当てる、というものでした。 いやーがんばって芝居しましたよー。

Status というものは相対的であるからして、他の人の芝居をよく観察する必要が出てきます。また、この人がこうしたから、自分はそれより Status が上だからここまではやらないといけない、などと考える必要も出てきます。結果、自分の芝居(動き)に対する感覚が研ぎ澄まされていく、というのがこのトレーニングの趣旨なのでしょう。たぶん。

ま、このセッション内でそこまで突き詰めてやったわけではないのですが、俺にとっては考えたこともなかった概念なので、実に新鮮で楽しかったのです。これが血となり肉となる日がくれば、いいモーション付けや、それだけでなくいいカメラワーク(フレーミング・レイアウト取り)なんかにもつながっていくんじゃないかと思いましたね。

これは、俺が参加した芝居が終わって、第2回の時のようす。
Mime
バースデイパーティという設定で、一人がホスト役(誕生日である当人)であり(彼もある Status を持つ)、次々に訪れてくる友人との会話のやりとりで Status を当てるというものでした。企業面接の時とルールは同じ。 俺は観客として観ていました。 いやあ、面白かった。



荒木さんの ActVert という会社は、業務としてこんな感じのワークショップをやっているそうです。今回の SIGGRAPH でのワークショップは、その出張版とうか、ダイジェスト版みたいな感じなんでしょうかね。 次回は2010年1月から計4回のシリーズ(週1回 x 4週)があります。
https://sv20.wadax.ne.jp/~actvirt-jp/ptw/detail.html
俺も参加したいんだけど、うーむ、1月は難しいんだよな・・・。 もちろん有料ですが、これ、興味ある人は一度やってみるといいと思いますよ。ゲーム屋さんのアニメータとか、アニメの手描きのアニメータとかはもちろん、演出家の人に是非参加して欲しいですね。 特に、記号的で型にはまったことばかりやっているTVアニメの職業演出家な人には、いいビンタになるんじゃないでしょうかね。言いすぎですか。そうですか。

そうそう、このワークショップはユーザの要望に応じて出張してくれるそうです。計30時間の長いやつもあるみたい。お金が出せる大きな会社とかにはいいかもしれませんねえ。



それにしても疲れた。4時間くらいだっけ。ただでさえ SIGGRAPH の色んなセッションで疲れているのに、追い討ちをかけるように体を動かしたので、終わったときにはなんだかぐったりしてました。



でもまだ終わらないんですね。 エレクトロニックシアターはこの日の夜の回のチケットを買っちゃっていたので、疲れていても観に行かないわけには行きません。 パシフィコ横浜内のコンビニでサッとメシを買って食い、その後はメインホールに突撃しました。

いい作品がいっぱい出てたので色々喋りたいこともあるんですが、きりがないので少しだけ。

最優秀賞は Anchored というやつでした。

いやー 美しい作品でなかなか感動しました。好きですね。まだ詳しく調べてないけど、調べないとな。

ただ、思うにこの作品は、2コマ打ちや3コマ打ちでやるとなお良かったのではないか? 1コマ打ちはここぞという所で必殺技的に使ったほうが良かったのではないか? と思いました。絵のテイストからなんとなくですけどね。

↓受賞者の人。
Img_0017
わあ、綺麗な女の人じゃないですかheart

ちなみにシモテ側の白いスーツの人は司会の人です。カミテ側の黒いスーツを着たおっさんは、テクニカル最優秀賞の Assassin's Creed の人です。このムービーもスヴァらしいけど、もうあちこちで何回も見たからまあいいや。



Cat Shit One はとても良かったけど、あれは字幕を付けた方が良かったのではないか。アメリカの人とか好きそうだし。


われらの鳩ぽっぽも、ちゃんと出てましたよ。ルーカスさんすげえな。この鳩ほんとに世界中めぐってるな。


Peeping Life
は、ガイジンさん達には面白かったんだろうか。笑いは出てましたけどね。
これ、プレスコですよねえ? アフレコじゃ無理だよなあ。





Steel life
というやつが、とても綺麗でした。

この手の、なんつうか、抽象的で綺麗系で DOF バリバリな作品は、いつも日本人が SIGGRAPH に出していたというイメージがあるんですよね。しかもプログラマ的な人がプロシージャルに作っていることが多かったような気がする。今回は日本人のそういう作品は見当たりませんでした。




Divers
というのも良かったんだよなあ。

これはトレイラーだけか。全編見れるやつは WEB 上にないのかな。

作者の人のページ。
http://www.parismav.com/divers.php

わ、すげえこの人、TDっぽい人なんですね。Animation Tools というデモリールが面白い。
http://www.parismav.com/demoreel2.php
Wii のコントローラで動きをキャプチャしてますね。画ブレ手ブレにいいなあこれは。あと、midi の音データインプットをアニメーションクリップのトリガにしたり。 パラメータをイコールで結ぶんじゃなくて、ある一連のアクションのトリガにするっての、昔からやりたかったんですよね。XSI でもできるかしら。

ちなみにこの作品は Maya で作られてますね。なにやら詳細な PDF があります。
http://www.parismav.com/gallery/motion/divers/parisThesisPaper.pdf
うー 読まねえとなあ。。。宿題がどんどん溜まる。。。。

この Divers という作品は、失礼ながらモデリングもシェーディングもアニメーションも最高に良いわけでは決してないんですが、そしてまあよくある系統のネタだとは思うんですが、単純に楽しかったし、気持ちよかったです。スカイダイビングやってみたくなります。ジェットコースターがダメな俺には夢のまた夢なんでしょうが。


ピクサーや Lucas Film のやつは、入選ではなく招待上映みたいな感じですね。にぎやかしとしては結構ですが、うーむ、こんなところで上映しなくてもいっぱい見れる映像なんだから、こういう大手プロダクションの作品は、SIGGRAPH 用に作って応募してきたのでもない限りは除外して、その時間を使って他の作品を流して欲しかったですね。





21時にやっと終了。もう死ぬ。
でも体にムチ打って、ヨコハマルに行ってきました。

クラブって言うんですか、こういう店。 なんだか俺には縁遠い。
知り合いを見つけてちょっと挨拶。ビール1本だけ呑む。
もうヘロヘロになりつつあったので、30分くらいで帰っちゃいました。ライブ観たかったけど、翌日もまだ SIGGRAPH は続くし、ここで体力を使い切るわけにもいかない。 

Gさん、サッと帰っちゃってすいませんでした。またそのうち呑みましょう。A-hole はもう大丈夫なのかな。



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2009年12月23日 (水)

SA2-1。

SIGGRAPH ASIA の話の続きなんですが。
2日目は朝イチからプロダクションセッションに行きましてね。



OLM の「リッチな背景美術」に関する発表の英語バージョンでした。これは2日後に日本語バージョンでもう1回見たので、ここではひとまずスキップ。


次にSPI(ソニーピクチャーズイメージワークス)の Hair な話。これは Hair 専用の独自ツールのデモで、俺はほとんど Hair をやったことがないのでどの程度ありがたいのか実はよくわかってないんですが、パッと見は便利そうなものでした。

Spi_hair

XSI のコンストラクションモードの Hair 専用版という感じですね。あるいは Max のモディファイヤとか、AfterEffects のエフェクトと同じようなしくみです。 例えば、XSI で言えば Merge して Subdivide して Extrude して、その後 Lattice して最後に Envelope する、みたいに、一連の手順を Freeze しないままオペレータを重ねてある状態を作り出しますよね。あれと同じ。 Hair のバラけ方、フォースの影響の受け方、移動・回転・変形など、個々のエフェクトが個別のオペレータになっていて、それらをレイヤのように積み重ねて最終的な状態にしているんですね。

そしてオペレータの順番が変われば結果も変わる。先に方向をバラけさせてから変形するのか、変形してから方向をバラけさせるのかで結果が違うわけです。当然これも XSI のオペレータと同じですわね。AfterEffects でもカラコレしてからキーイングするのとその逆では当然結果が違いますよね。

オペレータが個別であり、必要なものだけを、必要な順番で適用できる。後から順番変えるのも自由。それぞれのオペレータにはFカーブによるフォールオフの制御のようなパラメータがいっぱい入っていて、かなり細かく設定できる。 こんな感じのツールでした。

これ、売り出したら売れるんじゃないの。ほんとに便利そうですよ。まあそんなことしたら本業以外でめんどくさいことがいっぱい発生するわけで、よほどのことがないと市販なんてしなさそうですけどね。ちなみに Maya 用です。PyQT を使って実装してるだそうですが、PyQT ってなに? 調べなきゃ。 そしてそうやってスタイリングされた Hair は Arnold でレンダリングされるそうです。いまどきの SPI はほぼ全部 Arnold でレンダリングするみたいですからね。 ちなみに「くもりときどきミートボール」でもこのツールをガンガン使ったそうですよ。


次にカナダの による、映画「9」のワークフローのデモでした。こちらも後に日本語でもう一回見たのでスキップ。 ちなみにこの映画、日本ではまだ公開されてない(公開の予定がないのかな?)そうで、でも面白そうですよ。ティムバートンがプロデューサーだそうです。いかにもティムバートンな感じの絵ヅラですね。


次に DD が出てきて、超絶VFX のクソ映画 2012 のワークフローについて説明してました。・・・・が、登壇した人があまりにもジェントルでソフトな話し方をする人で、俺を気持ちよーく眠りにいざない、かろうじて目は開けていたけど、何がなんやら覚えていません。後で同僚に聞いて内容確認しとかないと・・・。 

Dd_2012pipeline

すげー大雑把に言えば、建物や地形をぶっ壊す時に1ショットの中に鬼のような数のモノがあるので(1000アセット以上あるショットもあると言っていたと思う)、それらをマトモに管理しながらレイアウトしていくシステムを構築しましたよ、って話だったと思います。 マトモに扱えるくらい軽いシステムであること・複数人が同時に作業を進められること(パラレルワークフローと言っていた)、スケーラブルであること(これの意味はわからない)、などがポイントのようですね。 今手元にあるノートには、まるで酒に酔っていたかのようなファンキーな文字で、ほんの数行メモが残されてます。よっぽど発表者の声が気持ち良かったのでしょう。




午後は展示会場内でピクサーの Tech Talk を聴きに行きました。前日のようなセッションとは違ってテクニカルな話を聞けるのかと思いきや、まあテクニカルな話もいっぱいありましたが、前日とかぶるようなコンセプト的な話もけっこう多かったですね。 Mary Blair さんの美術をインスピレーションのモトに、シアトリカルにシンプルな絵を目指しましたー、って話。はい、それは昨日聞いた。

実写のリファレンスは、南米のギアナ高地にあるテプイ台地?という場所でロケハンして撮ってきたそうです。ほんとに UP に出てきた世界そのまんまです。すげえなあ。行ってみたい。 昔 NHK のドキュメントか何かでギアナ高地を見たことがあって、その時もすげーーーって思ったんですよね。もう15年とか20年以上前だと思いますが。 そのときに出てきた滝のスケールに焦った記憶があるんですが、もしかしたらそのドキュメントで出てきた滝が、UP の Paradise Fall なのかもしれない。

あと、「カラースクリプト」というコトバが出てきていましたが、直訳すれば「色の台本」、要はシーンごとの色彩を設計した絵のことですね。これをあらかじめちゃんとやりましたよーって話をしてました。このカラースクリプトというもの、イメージボードとか美術ボードなどと呼ばれるものに近いかもしれない。 我々の仕事でも同じようなものは作りますが、まあピクサーなので、より徹底して、一貫して、ちゃーんとやりましたよーってことなんでしょうね。



あとはカールじいさんの家の開発の話。シェーディングは4週間で完成させたと言ってたかな。4週間。すげえなあ。家ひとつのシェーディングだけで4週間かけていいんですか。 でもまあ、ピクサー作品だし、しかもお話の中心になる家なので、これはもうプロップ扱いではなくキャラ扱いと言ってもいいと思うので、むしろ速攻で終わらせた部類なんでしょうね。っていうか確かピクサーの人も「時間やバジェットのしばりがあるから、4週しかかけられなかった」という意味のことを言っていたと思う。

家の玄関の階段のあたりを例にとって説明してましたが、汚れやクラックなどの経年変化によるダメージ表現には、テクスチャを描かずに全てプロシージャルなシェーダを開発して使用したと言っていました。家全体で1枚もテクスチャを描かなかったという意味なのか、ダメージ表現などのいわば「上乗せ」エフェクトに関してだけは1枚も描かなかったという意味なのか、そこがわかりませんでしたが、ともかく「テクスチャ描いてたんじゃ直しに対応できない。ひたすらペイントは避けた」という意味のことを強調してました。このプロシージャルなシェーダをマルチレイヤ的に何枚も重ねたそうです。

G-Prims って言っていたっけ? これの意味がよくわからなかったんだけど、なにやら AO をレンダリングしてこれをベイクしてしまい(XSI で言うなら Rendermap )、その AO の輝度情報が他の様々なパラメータを決める、というようなシステムだと言っていたように思います。Let geometory drive shaders というコトバを使っていました。 「ジオメトリにシェーダのパラメータを決定させる」というような意味合いだと思うんですが、つまり、AO はジオメトリ(モノの形状)によって決まるわけだから、AO の結果を他のシェーダで使うということはモノの形状がシェーダのパラメータを決めているということとイコールである、という概念なんだと思います。形が変われば AO の結果が変わり、それが他のシェーダに連鎖的に影響を及ぼす、という意味だと思うんですよね。 なのでモデリングさえちゃんとしてしまえば、汚れなどの表現はシェーダのパラメータを調整することなく、自動的に決まっていくということなんだと思います。これで合っているとすると、自動ウェザリングシェーダってことになりますわね。カドの部分は勝手にハゲチョロになる。上を向いている面は自動的に日焼けで色褪せる。複雑に入り組んだ部分は勝手に埃や泥が溜まる。こりゃ、喉から手が出るほど欲しい人が多いんではなかろうか。俺も欲しい。

うーむ、でも、正しく解釈できているかちょっと自信ないな・・・。もうちょっとコトバがわかると楽しいのになあ。想像で補完せざるを得ない。まだまだ英語の壁は厚いですね。わかんないことはプレゼン後に質問することもできたはずですが、わかんないからこそ質問できないわけでしてね。もうちょいその場でスッと頭に入って来てれば、「基本の考え方はわかった。あとは詳細を教えてくれ」って感じで質問できるのにねえ。 自分は何が理解できて何が理解できなかったのか、これがすぐに整理できれば質問できるわけですよね。俺はそのレベルではないわけで、つまりその場では「自分で何がわかってないかがわからない」という状態なんです。結局こういう質問ってものは、ちゃんとわかった人にしかできないんだなあと痛感しましたよ。


GI な表現については、Point-Based Color Bleeding というものを使ったと言ってました。これは今年の夏の SIGGRAPH の時にディズニーの人が「ボルト」でガンガン使ったというプレゼンをやっていたのを見まして、おそらくは同じような、もしくは全く同じ技術なのだろうなと思いながら聞いてました。

Point-Based というのは、サーフェスをいったん Point Cloud つまりツブツブの集合体に変換してしまうわけですね。サーフェスに割り当てられていたシェーダによって、1つ1つのツブツブが色や照度の情報を個別に持つんだと思います。そして変換済みのツブツブを再びシェーダが呼び出し、そこから色を拾って Color Bleeding(色にじみ)をやるということだと思います。いったん Point Cloud に変換してしまえばあとはそのキャッシュを読みに行くだけなので、FG なんかと比べればはるかに低いコストで Color Bleeding ができる、というのがポイントなんだと思います。 one bounce GI ってコトバを使ってましたね。つまり Point Cloud から色を拾ってきて1回だけ色を混ぜるというやり方の Global Illumination ですね。混ざった色がさらにバウンスして他に影響を及ぼすということは、重いからしないんでしょうね。同じ仕組みでやろうと思ったら1回色混ぜた後のサーフェスをまた Point Cloud に変換しなければいけないですからね。 夏 SIGGRAPH のボルトのプレゼンでは、炎とかそういう流体なものまでも Point Cloud に変換して周りのものを照らしていたと言ってました。

「Fake な GI は比較的軽いがセットアップが大変だし、結果が不正確。Ray Trace された GI は正確だが重くてやってられない。Point-based はいいとこどりで、コストフリーでできるぞ!」って言ってましたよ。この技術がオスカーにノミネートされているそうです。作品じゃなくて技術そのものがオスカーって、なんかカッコいいですね。そうなるとやはり DD の坂口さんが超カッコいいわけですが。

でも「コストフリー」ってことはないですよね。だって Point Cloud に変換する計算があるじゃないですか。いったん Point Cloud にさえなっちまえばその後は軽いんでしょうが、Point Cloud 化がどの程度のコストなのか、気になりますね。真面目に GI やるのに比べたらコストフリーと言っていいくらい軽いという意味なんでしょうか。 しかも、動かない背景とかはいいけどキャラクタなんかは毎フレーム動くんだから、やっぱり毎フレームごとに Point Cloud 化してるわけですよね? それでも十分軽いということなんでしょうかね? まだ勉強不足につきこの辺よくわかりません。頓珍漢なこと言っているかもしれません。
たしか 3Delight で Point-Cloud 化ができたような気がするんですがどうでしたっけ(Renderman 互換だし)。 少なくとも AO は同じ方式(Point-based AO)だったと思うんだが。 デモ版を入れているのに全く試せていないのがバレますね。C社さんすいません。

おや、杉山さんのページにピクサーの、まさに同じことが書かれている。
http://akiras.seesaa.net/article/129061932.html

あ、その中に Point Based Color Bleeding の論文とおぼしき PDF にリンクが貼られてますね。読んでおこう。う、やべえな、SIGGRAPH で聞いてある程度理解したつもりが、すげーテキトーなこと書いてたらどうしよう・・・。 しかたない、ちゃんと読むしかあるまいな・・・。うーー気合要るなあ。たのむから日本語で、しかも小学生でもわかるくらいのレベルで書いてくれ。



その後はパントマイムワークショップに参加したんだが、今日はもう疲れたのでまた今度書こうかな。


・・・などと、まだ記憶が残っているうちに少しでもまとめてしまわないと成果が薄れてしまう。
WEB やフルカンファレンスDVD などで詳しく調べるのはまず後回しにして、いったん自分が見てきたものをザーっと見返さないとすぐに忘れてしまいます。夏の SIGGRAPH は帰国後に仕事が忙しかった(忙しいさなか無理やり行ったとも言う)のを言い訳にしてこの作業をサボってしまったので、実にもったいないことをしてますわ。


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2009年12月21日 (月)

やらかしたか。

SIGGRAPH ASIA は終わったんですが、まだぐったりと疲れていましてね。


ともかく色々見てきた成果をまとめようと、フルカンファレンスDVDを見ようと思ったら、同僚が何かヘンだと言うのでね。Sa2009_dvd
何がヘンなの? 別に普通じゃない。


フルカンファレンスDVDってのは、SIGGRAPH で実施された色んなセッション(論文発表だったり、コースと呼ばれる講義のようなものだったり)をまとめた DVD-ROM なんですよね。 http://www.siggraph.org/asia2009/jp/registration/materials/

見逃したセッションの概要を見たり、見てきたものを復習するのにとても役立つものでしてね。 フルカンファレンスで参加した場合はこの DVD が自動的についてきます。ベーシックカンファレンスや展示のみの参加者は、7500円だか出して買うしかありません。


で、1枚目と2枚目は問題ありません。普通の DVD-ROM です。
3枚目と4枚目は、ラベルには DVD-ROM と印刷されています。PC に入れると、確かに DVD-ROM です。


しかし。


中身を見てみると、
Sa2009_file
なんじゃこりゃ。


スタートアッププログラムが走るでもなく、テキストや pdf やムービーファイルが入っているでもなく。 プログラムに関連付けされてないファイルが3つあるだけ。1つだけやたら容量がでかい。 ボリューム名は Layer0 だと? なんだこれは。いったいどうやって中身を見ろというのだ。


同僚が、どうやらこのでかいファイルはそのファイル名からしても image らしいと言うので、VLC プレーヤにドロップしてみたら・・・・・ ちゃんと見れました。


DVD メニューがちゃんと入っています。つまりこれは、DVD-Video の image ファイルだということですね。

え? じゃあなんで DVD-Video として焼かないの? DVD-ROM になってますよ?


ううむ、やはりこれは、Layer0 などという極端にいさぎよいボリューム名からも推測できるように、本来は DVD-Video としてマスタリングするはずだったのに、途中経過バージョンのようなものが手違いでそのままマスターとして焼かれちゃったんじゃないでしょうかね。 ね。 ね。 どうでしょう。 SIGGRAPH ASIA さん、やらかしてないか?


だってねえ。そりゃラベルに DVD-ROM って書いてあるから間違いではないけれど、特別なソフトウェアがなければ中身を見れないなんて、あえてそうしたとは思えないですよねえ。image ファイルだとかなんだとか、そういうことに疎い人だったら途方に暮れちゃうんじゃないかな。俺だって疎いし。 家庭用 DVD プレーヤでは中身を見れないことになりますが、そりゃラベルの印刷どおり DVD-ROM なんだから当然ですが、DVD-Video のイメージ入れておきながら DVD プレーヤで見れないディスクを出すのは不自然でしょう? やっぱりやらかしてるんじゃないですか。

問い合わせしてみようかな。
今頃クレームの嵐が吹き荒れているのでは・・・・。



それともうひとつ笑えたのが、本です。
DVD と同様、セッションをまとめた本ですね。印刷物としてもあった方が便利なので買ったのですが、その表紙が・・・。

Sa2009_book

どこの国の人か忘れたけど、今回の SIGGRAPH で発表された論文の中で群集シミュレーション系のものがありましてね。その研究の説明のために使った画像が表紙に流用されたようです。

広大な展示会場!
ごったがえす人! 人! 人!
かきわけないと前に進めない!
狂乱のイベント! 横浜に50万人集う!


のような雰囲気の画像ですね。 ちゃんと SIGGRAPH ASIA 2009 と書かれたのぼりのようなものが写っているので、今年の SIGGRAPH ASIA in 横浜の画像なわけです。


ええ、もちろん正反対でしたよ。


狭小な展示会場!
石を投げても人に当たらない程度の人! 人! 人!
すいすい進める! なんてラクなんだ!
狂乱のイベント、さっさと終わらせて中華街へ急げ!


というのが実情でしてね。

展示会場に入ったとき、「え? こんだけ?」ってほんと思いましたもん。そりゃ亜米利加でやる時よりはるかに規模は小さいと想像していたけど、これほどまでとは思っていなかったんでね。 今年のニューオーリンズの時もずいぶん規模が小さくて驚きましたが、さらにさらにさらに小さいイベントになってました。 独占禁止法の王者、我らの嘔吐デスクさまですらブースを出してないんですもん。各ブースもそれほど積極的にデモしているようにも見えない。NVIDIA や CHAOS や CRESCENT が元気そうだったくらいでしょうかね。

ま、そのおかげで展示の方は迷いなく捨てることができて、論文やらワークショップやらのセッションに集中できました。 ただ、どこのセッションも満杯という感じはしなく、日本語セッションの時に日本人がいっぱい来て会場の部屋が小さすぎたために満席、なんていう状況がいくつかあったくらいで、全体的にはガラガラと言ってもいいくらいだと思いました。

初日のファストフォワードで、この画像が出てきたときに観客が少し笑ったんですよね。そのときはあまり意味がわからなかったんだけど、今考えるとあまりにも現実と正反対なこの状況に笑ったのかもしれないな、などと思ってみたり。 まあどうでもいい話ですが、



来年は韓国ですね。
食い物が美味い国です。
行きたいですねえ。
XSI 男で作品作って応募して入選して行くってのがいいなあ。
妄想ですよ。ええ、妄想です。








2009/12/29 新宿で、第2回XSI男後援会の忘年会が開催される模様です。
行きたい人いますかね。 junkithejunkieあっとgmailどっとcom へ連絡下さい。


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2009年12月18日 (金)

SA1。

先日から SIGGRAPH ASIA 2009 が行われてるわけですがね。

Img_0001


初日は機器展示もないし、まだ軽くジャブという感じでしたかね。でも個人的にはなかなか濃い1日を過ごしまして。


朝はセガさんのゲーム作成講座みたいなのを聴いてきましたよ。 初心者向けということになっていたので、もしかして俺にでもわかるかなーなんて思って行ってみたら玉砕orz
いや、日本語だし、話は面白かったし、何を言っているのかはわかりますよ。ただ、俺のようなゲーム開発はおろかマトモなプログラミングなどやったこともないという人向けではなく、明らかにゲーム開発に十分関わった人向けの話でしたね。行列変換は内積もコサインとクラスにグローバルでゴルァ。俺にはそんな感じでした。

Sany0001

最低限の仕様のゲームをまず作り、「こいつクソゲーですね だってこうやったら永久に続きますもんね 上手いもヘタもないですね」と問題を指摘し、じゃあこういうゲーム性を持たせましょうと改良し、「良くなりましたね。でもこれじゃ、操作を厳密にすることが命になってしまってつまんないですね」とか言ってまた改良し、「やっとゲームらしくなってきたけど、グラフィックがショボいので立体にしましょう」とか言って3D化し、「絵が淋しいしわかりにくいのでシャドウを落としましょう」と言ってシャドウマップによる影付けを盛り込む。こんな感じで3時間半かけてゲームを改良していく講座でした。その場でコードを書くのではなく、料理番組のようにすでに作ってきてあるものを出して、コードの解説は全然しなくて考え方の解説をするというものでした。

この考え方の解説ってのが面白いわけでしてね。へえ、なるほど、そういう過程で考えるんですか、ゲーム屋さんもCG屋とあんまり変わらないね、などと思いながら楽しく聞いてました。目からウロコが落ちるような画期的な話ではなく、ごく普通で堅実な話ではあるんですが、経験者ならではの説得力と重みがあったと俺は思いました。こっちが素人なのでちゃんと見れてないかもしれないのはありますけどね。まあなんにせよ、プロフェッショナルの話ってのは面白いもんです。

講師のお方は、誰かが作ったライブラリをただ使うんじゃなく一回でも自分でそこを作ってみないとダメですよーという意味のことをしきりに言っていました。CG屋で言うなら、絵ができれば何でもいいとアーティスト然としてただツールを使うのではなく、その裏にあるロジックをちゃんと理解してないとダメよーという意味になるでしょう。まったくその通りであり、耳の痛い話でありました。シャドウマップの解説をしてたけど、その話を聞いてシャドウマップの仕組みが前よりはよくわかったので、こういうのがロジックを理解する意義だなあと思いました。というのは、ベタな例えで言うと、シャドウマップでジャギるとか問題が出た時に、なぜその問題が出るのかさえ理解していればどのパラメータをいじればいいのかすぐわかるので、より早く確実に問題解決ができる、ってことです。あるいはこれは構造上本質的に避けられない問題だ、ってのがわかっていれば無駄なことをせずにさっさと次の方法に進めるとかね。


しかしこの講師のお方、こう言っては大変大変失礼ですが、まるでこのブログのような、不真面目で低俗な表現方法を旨としているらしく、実に不謹慎で楽しい講座でした。あー面白かった。



午後は UP ですね。ピクサーの人が出てきてたっぷりカールじいさんの話。このセッションを見るつもりだったので前日に UP を劇場で観てきましてね。予習していたので話が割と分かったので良かったですよ。最後の方だけ眠くて眠くてたまらんかったですけどね。せっかくの貴重な機会なのにすいません。

Sany0016

これは夏の SIGGRAPH でも言っていたんだけど、キャラのデザインは「四角」と「丸」を基本のコンセプトにして、四角い=静的・悲観的・保守的  丸い=動的・楽観的・革新的 みたいなイメージで作品全体を作ったそうですよ。 じいさんの外見は四角いシェイプでできていますが、性格から何からそのコンセプトを反映させてあるわけですね。対するラッセル少年は丸でできたキャラです。 キャラだけでなく、ショットの構図やら何やらも、全てこのコンセプトで貫いたそうです。

キャラはすべて、手描きのデザインからリアル立体の模型を起こして、そこで詰めてから3D化しているそうです。「紙やクレイでダメなものはCGにしても絶対ダメなものになる」という意味のことを言っていました。ふうん。


カメラワークも徹底して統一したコンセプトのもとにやっているという意味のことを言っていたと思います。イマジナリラインの方向、レンズの選び方、背景要素から生まれる線の形など。

例えばカールじいさんがエリーばあさんに先立たれて暗く落ち込むくだりでは、特別な意味のある数ショットをのぞいて全て俯瞰でありレンズも標準 50mm 固定でありカメラの高さも一定であり・・・という感じで統一したそうで。孤立感を強調するために狭い範囲に被写体を何かで挟むようにレイアウトしたり(スクイーズと言うらしい)、Dutch カメラって言っていたかな、緊張感を生むためにカメラをロールさせたり、Frame in Frame って言ってたっけ、キャラをワクで囲ったような構図にしたり。 この辺は小津安二郎や黒澤明のカメラワークを大いに参考にしているそうで、そのリファレンスもいっぱい見せてました。                                                                                                                                                       

イマジナリの方向、あるいはモノが画面上どっちに向かっているのかという映画全体を通しての「方向」の話ですが、ショットの演出意図としていわば能動的でダイナミックで Good な場合は、全てカミテ向きにしているそうです。逆の時はシモテ向き。たしかに冒険へ向かうじいさんの家はカミテに向かっている。それ以外でも前へ前へとポジティブに行く時はカミテ向きになってます。 富野由悠季氏が「映像の原則」で人間の心臓の位置を根拠にこれに似た話をしていたが、通じるものがあるんだろうか。まあ富野氏の論説は俺にはトンデモ理論に聞こえなくもないのだが。

悪人が出てくる所は背景の地形やカゲの形で、画面上三角形になるように配置したそうです。


まだ観ていない人はそういう所も観ると面白いかもしれないですね。カメラと被写体の関係、つまり画面のレイアウトですね、そこから来るまとまり感・統一感がほんとにピクサーの人が言っているほど効果が出ているのか、そこまでやったレイアウトが本当に演出意図として観る人に(無意識にでもいいから)伝わっているのか、是非批判的な目で見て評価して欲しいですねえ。


ライティングも、全ては演出意図のためにやりましたーっていうプレゼンだったように思います。Selective Details って言ってましたが、見せたい要素だけを見せるためにウソなライティングをいっぱいしているそうです。Theatrical Simplicity ってコトバを使っていたけど、そのまんま訳せば「劇場的なシンプルさ」くらいでしょうか、いわば舞台で役者の所だけにスポットライトが当たっているように、見せたいところだけなぜか明るくそれ以外は暗く落ちているようなライティングです。そういうライティングを随所でやってるそうです。


背景はディテールを省いてすごくシンプルにしたそうです。確かにカメラ遠い所はディテールが少なく、近いところだけ描き込まれているというアニメの背景美術のような状態になってます。Mary Blair さんという、昔のディズニーの背景美術を担当していた人なのかな、その人の絵をインスピレーションのソースにしたそうで、余計なところは作り込まないことによって観る人の視線を見せたいところに誘導させているんですって。 ジャングルのシーンも多いので、そもそもジャングルをマトモに作り込んでいたら死ぬから、という理由もあるそうです。


色もシンボルカラーのようなものを設定して統一したそうで、エリーはピンクであり、意味としてエリーに関係がある、あるいは関係させたい部分は必ずピンクっぽい画面にしているそうです。


全体的に、前作 Wall-E のようなリアルに見えるものではなくスタイライズされた世界になっているわけで、リアルから一歩引いてスタイライズするのがすごく難しかった、と言っていましたね。あと、宮崎駿の名前を出して、究極的には目指すところは同じだと言っていました。宮崎アニメは水だとか火だとか自然現象までも完全にスタイライズしている、つまり自然現象も含めた描画対象全てに対して、リアルではなく見せたいスタイルで徹底的に描写している、それをやりたいんだ、という意味のことを言っていました。





とまあ、ここに書ききれないくらい長々と、いろんなコンセプトの話をしていました。技術の話はほとんど無しで、ほんと演出的な話ばかりでしたね。

でもねえ、正直に言いますが、ピクサーが今回色んな見出しをつけて語ったことの全ては、できる人だったら自然に、無意識に、多くを語らず、黙々とやっていることだと思ったんですよね。そういうものに対して Selective Details だとか Directing Eyes with Line だとか、手法ひとつひとつにタイトルを付けているわけですね。多くの人が関わる大規模なプロジェクトだから、できる人が「なんとなく」やっている手法をちゃんと明文化して全スタッフに浸透させようという考えはごもっともです。100%賛成です。でも、ここまでひとつひとつの手法にタイトルを付けられると、それはもう、タイトル先行なんではないかと思えてきたりもするわけですよ。本当に必要に駆られて生み出された手法なのかなあ、と疑いたくなります。見せたいもの以外を目立たなくするなんて、タイトルなんて付けなくても普通にみんなやることじゃないですか。でもピクサーのような「権威」のあるスタジオが、そんな当たり前のことにもっともらしいタイトルを付けて「このコンセプトでやっているんです」とか言うもんだから、正直違和感あるんですね。ま、権威があるからタイトル付けられるわけですよね。権威のない俺が、たとえ普段から同じことを意識して実践していたとしても、そんなタイトルを付けて誰かに語ったら笑われちゃいますからね。

また、ピクサーのような権威のあるスタジオがその後光をバックにこういう情報を発信し続けると、実際の絵で表せていないにも関わらず、あるいはその意味をちゃんと理解してないためにその手法を適用する場面を間違えているにも関わらず、これはあの手法を使って作ったんだだからこれでいいんだなどと言い張るトンデモ自主制作作品演出家のような人が多く出て来やすくなります。そんな小さな弊害もあるなんて、まあピクサーの人は考えもしないでしょうがね。

なんだかひがみっぽくなってますね。ええ、ひがんでますとも。ねたんでますとも。そりゃそうですよ。俺だってそっち側に行けるなら行きたいですよ。でもいいんです。俺は東京の片隅で、早く引退できる日を夢見ながら、勝手なことを吠えながら、細々とやるんです。ひがみとねたみは最大限の敬意です。ほんとだってば。


ところで肝心の映画のお話は、いやあ、俺はダメだあれは。今までのピクサー映画で、一番不完全燃焼じゃないかなあ。

じいさんがラッセル少年に情を移す意味がわからない。
少年はじいさんのために、何かしたか?
エリーへの想いだけで旅を続けるじいさんの心を動かす行為を、ひとつでもしたか?
犬がじいさんを好きな理由もわからない。
従ってじいさんが犬に情を移す意味もわからない。
鳥を助けようと思うその理由もわからない。

エリーとの愛の生活、泣けました。
エリーへの想いの深さは、それはもう心を打つものでした。
自分の体験や境遇に重ね合わせたりしながら、心を打たれた人は多かったのではないでしょうか。
どうみても、じいさんのエリーへの想いを描写して泣かせようとしている演出ですわね。
そこはまんまとやられましたよ俺は。

でも、そこであれだけ引っ張ったのに、最後はエリーのことがもうどうでもよくなってないか?
エリーへの想いがあったから、全てを捨てた旅に出たんではなかったのか?
二人で貯めたお金の瓶も、あんなに簡単に投げ捨てて割っちゃっていいの?
嵐の中必死で守ったエリーの写真は、もういいの?
そこまでして少年や犬や鳥と関わりたい理由は、本当に描写されていたか?

弱い。弱いよ描写が。動機の描写が弱いよ。
脳内補完でなんとかギリギリ補えるレベルだ。
でも映像作品が、脳内補完を期待してはいけないですよね。
説明しすぎるのはカッコ悪いという意味のことを言うトンデモ演出家が多くいますが、
伝わらないのが一番カッコ悪いですよ。
ディテールはともかく、動機だけははっきり描写しないと。
これでもかというくらいはっきり描写しないと。

と、映画館を出た後大いに悪態をついたのでした。
絵ヅラはいつものようにスヴァらしかったですけどね。
ステレオ3Dに関しては、同僚が言うには「手前にではなく、奥に広がるステレオ3D」とのことでしたが、まさにそんな感じでした。邪魔じゃなくていいですね。
でも眼鏡はやっぱり邪魔だ。
それに、やっぱり色がね。色が犠牲になっている気がする。
ちゃんとステレオ用のオーサリングの時に色も考慮して調整してるんだよね?
でも眼鏡を取って見てみた時の色が一番鮮やかで、ドキッとするくらい綺麗なんですよね。
眼鏡かけると、彩度も輝度も落ちちゃって。
いつまで続くんでしょうステレオ3Dは。
良い方向に進化してくれるといいんだが。
でも何が良い方向なのか、俺はまだよくわかりません。



夜はファストフォワードセッションというやつに参加しましてね。

Sany0018

ファストフォワード、つまり早送りですね。 論文発表をする人たちが、論文の主旨をまとめた短いビデオを作り、壇上で早送りのように次々に「こんな研究しましたよー 発表見に来てねー」と宣伝するわけですね。 SIGGRAPH の名物セッションでとても面白いと聞いていたのですが、過去には参加したことがなかったんですね。 初めて見てみたら、いやあ、これがおもしれえ。

真面目にやる人もいるんですが、多くの人はふざけてやるわけですね。説明ビデオがなかなか笑える作りになっていて、壇上でのプレゼンターも面白いこと言ったり、ビデオの音楽に合わせてラップのライブを始める人もいたりしてね。なかなか見応えありました。 日本人が出てこなかったのは不思議ですが。日本人の論文もこの SIGGRAPH に入ってると思ってたけどなあ。

ともかく、初日からなかなか濃い SIGGRAPH でした。
2日目は朝からプロダクションのセッション(OLM や DD や SPI などそうそうたるスタジオばかり)、午後はたっぷり4時間ワークショップに参加し(体を動かすワークショップで実に楽しかったが疲れた)、夜はエレクトロニックシアターと、もうぐったりでありました。3日目も朝イチからなんだかんだあります。
頼むから会期延ばしてもうちょっとゆるいスケジュールにしてくれ。



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2009年12月15日 (火)

スリップストリーム。

わ、なんだかすごい Fluid が・・・。
http://www.vimeo.com/7627715

SlipstreamRT というらしいですね。ICE を使った流体システムか。すげえなあ、XSI でもこんなことできるのか。 XSI らしくないなあ。
ビデオは Thiago さんが投稿してますが、SPH ではないんですね。Thiago さんも開発に関わったのかな。すげえ色々やってんなあこの人。

もとは XSI Base のスレッドで見つけました。
http://www.xsibase.com/forum/index.php?board=1;action=display;threadid=41468



Exocortex ってなんか聞いたことあるなーって思ってたら、昔「Softimage と流体システムの開発で戦略的に提携!」とかなんとかニュースになってたアレじゃないですか。ICE が出たばっかりの頃、まだ嘔吐デスクさまに買収される前ですね。
http://www.cgarena.com/archives/news/softimage_exocertex.html

これ読んだ時は、いずれ XSI の機能として、というか ICE のコンパウンドか何かで搭載されるのかなーと思っていたら、上の XSI Base のスレッドでは XSIDatabase の Eric さんが、この流体システムは XSI に搭載されるのではなく、プラグインとして売られるであろうという意味のことを言っています。 上の Vimeo のビデオにも XSI に搭載されるとかどうとか特に明記はされてなく、ライセンス関係の質問は Exocortex に問い合わせろとしか書かれてません。

売り物でOK、是非出してください。1月くらいに必要になるかもしれない。是非売ってください。


こういうツールは下手に嘔吐デスクさまに買い上げられるより、独立して開発を続けてくれた方がなんかいいですよね。小さい会社特有の小回りの良さとか、ユーザにはメリットありますからね。大会社の巨大ツールの一部になってしまうと、それ用の開発スタッフを用意できるとは限らないためどうしても開発ペースが遅くなったり、最大公約数的な大味ツールになったりするイメージがぬぐえません。小さい会社なり個人が、WEBでユーザの声聞きながらやっていくのがいいなあ。 ま、Exocortex が小さい会社なのかどうかわからないけど。

でもまあ、もともと XSI と共同開発のようなプレスリリースが出ていたんだから、Exocortex が小回り効かせて独自にやったという感じではないのかも知れませんがね。

Exocortex のWEB サイトを見ると、政府の仕事を請け負ったり、特定の企業からの依頼を受けたりしてシミュレーションがらみの開発をやるのがメインの会社のようですね。普段は一般ユーザとは直接関わらないスタイルの会社なのかしら。過去に SIGGRAPH に論文をいっぱい出したりしてるみたいだ。  
政府相手の仕事というとやっぱり、軍関係なのかな。
取引先に大手のゲーム会社もあるな。


この Fluidシステム、レンダリングはどうなんでしょうね。 基本的に純粋な流体シミュレータなのであれば流体の挙動を定義するだけでレンダリングのしくみは持っていないのが普通でしょうが、BA なり emRPC なりで上手くレンダリングできるものなんでしょうかね。どんなしくみを使おうが結局は ICE パーティクルだ、ということであれば問題ないんでしょうけどね。  メッシャも必要だなあ。そうなると emPolygonizer と組み合わせたりすることになるんでしょうか。 うすーーーい膜のようなレンダリングが簡単に(そしてツブツブ感あるいはダマ感無しに)できるといいんだが、これはやはりメッシャが必要なのではなかろうか。


あ、発表当時のスレッドもあった。
http://www.xsibase.com/forum/index.php?board=29;action=display;threadid=37695
開発者の Ben さんが出てきて色々書いてますが、内容やリリース形態や時期など、肝心なことは全く書かれていない。まあそりゃそうだわな。


打倒 emFluid なるか。
ってよりも打倒 FumeFX か。
いや、打倒なんてしなくていいや。
Fume でできることは Fume でやりましょう。
無理に XSI でやる必要なんて、ちっともありません。
さあ Fume に行きましょう。

誰か俺に Fume 買ってください。
もうすぐ噴射とか尾を引く煙とか必要になりそうなんですよ。
買ってください。
そして使い方教えて下さい。





明日から SIGGRAPH Asia 横浜ですね。
日本語セッションもいっぱいあるので、なんだか気が楽です。


横浜なんて行くのいつぶりだろう。遠いなあ。まあニューオーリンズよりは近いが。
そもそも俺には縁の無い都会の街だきっと。
中華街という所で青島ビールでも呑んでこよう。




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2009年12月 8日 (火)

愛霊ビデオ。

なにやら iray のビデオが出てますね。
http://www.mentalimages.com/index.php?id=634

XSI Base のスレッド
で知りました。


なるほど、こんな感じなんですか。
これがどれほどすごいことなのか、俺は疎いのであんまりわかりません。
XSI Base のスレッドでも言われてますが、そんなに速いようには見えない気もしますね。これで 4 GPU ですからね。 しゃべりの中でも「リアルタイム」って言葉が何回か出てきますけど、ええーこれがリアルタイムなのー リアルタイムってのは即座に結果が出るものなんじゃないのー って思います。 インタラクティブでプログレッシブなのはわかったけど、これをリアルタイムって言っちゃっていいんですかね。

プログレッシブに進んでいくのなら、最初はノイズだらけでも時間さえかければ綺麗になっていくのでしょうかね。静止画ではなくアニメーションにどこまで使えるのかが一番気になりますね。

RayBrush って言うんですか、ペイントした部分だけに CPU パワーを集中して、そこだけをリファインしていく機能のようですね。 俺はこの部分だけ先に見てえんだゴルァ って時に使うんでしょうかね。 でもブラシでペイントするようなインターフェースにする必要が本当にあるのか、俺にはわかりません。選択範囲ツール的なものとかの方がいいんじゃないの。

まだ開発途中なんでしょうが、GUI はないのかよw スタンドアロンのコマンドラインツールのように見えますね。 



ビデオのこのおっさんが喋っている内容は、いつも通りの美辞麗句ですね。今まで文章で発表されていた内容をそのまま読んだかのような、実に表面的で浅い喋りです。つまんないなあ。なんか新たなネタ下さいよ。



しかしこのおっさん、なんかユルいなあw
もうちょっとこう、ビシっとした人でデモすればいいのに。

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2009年12月 7日 (月)

ビジブルさん。

自分の場合、主にリグの作業をやっている時なんですがね。
エンベロープウェイトの設定をした後、メッシュがきれいに変形しているかどうか見るときに、ボーンや null が見えてたらビューポートがゴチャゴチャしていて見にくいわけですよ。 コントローラに使っている null やらカーブやらを一時的に隠したい時もあります。
だから、目ん玉アイコンのメニューで、カーブを表示オフとかボーンを表示オフとかよくやるわけですが。

その後すぐまたウェイト調整に戻るわけですね。その時はボーンや null が見えていて欲しい。ボーンだけ、とかなら目ん玉アイコンからまたボーンをオンにするだけでいいのでさほどめんどくさくもないんですが、ボーンと null と Implicit をオンに戻す、とか3つくらいいじるのはもうめんどくさくて仕方ないわけです。 間違えて違うものをオンオフしちゃったりすると、即座にモニタを破壊してしまいます。

だから、ボーンとか null とかのジャンルごとのオンオフ状態を記憶しておいて、邪魔な時は即座に隠し、必要になったら即座に元の状態に戻せるようにしたかったと、そういうことなんですがね。


ビジブルさん。
http://homepage3.nifty.com/jjj/XSIFiles/Plugin/JJJ_XSI_Plugins.html

VisibleSan Demo from junki the junkie on Vimeo.

しょっちゅうビジブルさんで切り替える時はショートカット作っちまった方が便利でしょうね。俺はそうしてます。コマンド名は VisibleSan です。


ビジブルさんに直接関係した話ではないですが、i7 なマシンで Win7 64bit で動かすと、自分が書いたプラグインもけっこう高速に動くのでびっくりします。 前までは、 なんか遅いなあ、このスクリプト馬鹿正直に逐一処理してるからなあ、でも高速化の方法も知らねえしなあ、まあ素人スクリプトだから仕方ねえなあ、 くらいに思っていたんですが、マシンとOSのパワーゴリ押しですごく高速化しちゃってるもんだから、こりゃもう、コードを最適化するモチベーションが働かなくなりますね。 人間様の頭を使うのではなく、機械の馬力で解決するという、実によろしくない状況です。 無駄に重いシーンを作っても、まあ CPU 速いしメモリも大量に積んでるしゴリ押しでレンダリングできちゃうからいいかー グラボもそこそこパワーあるからリグが重くてもまずまずリアルタイム出るよねえ  ってなここ何年かのCG屋の悪い風潮は、プログラミングの世界でも同じなんでしょうかね。

まあ自分でやるスクリプティングに関しては、俺はゴリ押しで全然かまわないんですがね。 むしろありがたい。もとから極めるつもりがさらさらない分野なので、俺は頑張らずに機械や人様の作ったソフトウェアに頑張ってもらいましょう。 
さあお前ら、俺のために働け。マシンも OSも XSI も高い金出してんだ。倒れるまで働け。



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2009年12月 4日 (金)

怒りの Select All Passes (メ゚皿゚)。

ということで、またくだらないプラグインが出来てしまった。。。。



全 Pass を選択してくれるプラグイン
怒りの Select All Passes (メ゚皿゚)
http://homepage3.nifty.com/jjj/XSIFiles/Plugin/JJJ_XSI_Plugins.html

Ikarinoselectallpassesmenu

Pass を右クリックして怒りの Select All Passes (メ゚皿゚)を実行すると、シーンにある Pass が全部選択されます。それだけ。ほんとにそれだけです。


XSI7 の Explorer が大馬鹿野郎
で、Type + Alphabetical のソートを指定してもちゃんとタイプ別にソートしてくれないんですね。 何が困るかと言うと、見づらいのもそうなんですが、Shift + クリックで複数の Pass をイッキに選択したいのに mental ray オプションとか余計なものまで選択してしまうってことでありまして、1年以上もこのストレスをためてきたわけですが、昨日ついにキレてスクリプト書きました。2分もかかってしまいました。

全 Pass にイッキにファイル名の指定したり、レンダリングに使うカメラの指定したり、よくやるじゃないですか。だからイッキに選べないと嫌なんですよね。 Render Manager 上でもこのソート問題は同じのように見えるし。

だからこのプラグインでイッキに Pass 選択して Enter 押してマルチ PPG を表示させましょうと、そういうワークフローを想定しています。 ソート問題を解決したわけでは全くなく、
全 Pass 選択がラクになるかもしれない、というだけです。


あと、ついでに付けたというだけですが、Shift を押しながら実行すると全 Pass が選択されるだけでなく PPG も立ち上がります。 Enter 押す一瞬の手間を省くというだけのことですがね。 あ、あと、この時 PPG は Lock 状態で開きます。俺の場合、表示させた PPG はほとんどの場合 Lock してしまうので、Lock アイコンをクリックする手間も省きたいという。



XSI 6 以前でも動くと思いますが、そもそもソート問題がないので Shift + クリックで Pass を全部選択することになんら支障はなく、したがってこのツールを使う意味はほぼありません。また、2010 では直っているそうなので、やはり意味ありません。 7.x のみで役に立つかも知れません。立たないかも知れません。知りません。 でも俺は幾分怒りが鎮まりました。



あーもう、なんか、くだらない不具合のためにプラグイン書くとか、アフォくさいですね。
嘔吐デスクさん、俺の貴重な2分を返して下さい。
っていうかダウンロードページ作ったりこのブログ記事書いたりするのにもっと時間かかってるし。



こうして今日も、不毛な1日を生きてます。




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2009年12月 3日 (木)

ソート。

Pass が増えてくるじゃないですか。

Pass 関係の操作をするには、Explorer を Pass モードにするじゃないですか。

Pass がすでにけっこう増えちゃってるから、きちんと望んだ順番で整列しててくれないと不便じゃないですか。

Pass と同じ並びに表示される mental ray オプションや Hardware Renderer は Pass ではないから、別でソートされて欲しいじゃないですか。

だから General SortType + Alphabetical にするじゃないですか。




すると。
Explorersort1

だからさ、タイプ別にしろって言ってるだろがお前
なんで間にレンダラのオプションを挟むんだよウルァ
これじゃ複数 Pass を選ぶときに Shift + クリックでイッキに選べねえだろノルァ



ちなみにソートのタイプは間違ってませんよ。ちゃんと Type + Alphabetical にしてますよ。
Explorersort2

ちなみに 7.5 です。 これってたしか XSI 7 からですよねえ。
というか、6 の頃は、Pass のみが List というフォルダに入ってまとめられてたので、間にレンダラのオプションが挟まるようなことは、おそらくなかったですよね。

ほら。
Explorersort3
これが 6 の Explorer です。 これでよかったのに。

 

どうなってんですかね。
2010 で直ってるんですかね。
まあいつものことなので、いいですけどね。



追記:
garu さんからのタレコミによると、2010SP1 では直っているそうです。

追記2:
全 Pass 選択するプラグイン書きました。解決してないけど、まあ俺はこれでいいや。



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