七五ちゃん。
今回はかなり地味な部類のバージョンアップだと思うんですが、ちょっといじくってみたり、ちょっとマニュアルをかじり読みした限りでは、なんとなく好印象なのは気のせいでしょうかね? 気のせいですよね。 だってこれ、名前は変わったけど中身は XSI ですもんね。そうですよね。
Creating and Reading Scene TOC Files
Scene TOC ファイルをいじくると、次にそのシーンをロードしたときに変更が反映されるそうで。 これ欲しかったんですよね。 TDの人が泣いて喜びそうな気が。
つまりシーンを開かなくてもシーンをいじくれるわけで。ま、いじくれる範囲は限定されますが、RenderOption まわりをいじくれるそうなので、コマンドラインからレンダリングする場合にマネジメントがすごくラクになる気がします。スタートやエンドフレームを変えたいだけとか、レゾを変えたいだけとか、それだけのために重いシーンを開かなくてはならないのはめんどくさかったじゃないですか。こういうことができないなら何のための Scene TOC ファイルなんだろう? って思ってたんですがね。ようやくできるようになったという感じですね。
Reference Model は全然詳しくないのですが、これもいじれるそうので大規模なパイプラインを管理しているTDさんとか、レンダリング専用の人は嬉しいんじゃないんですかね。ま、大会社みたいなところじゃないとあまり恩恵なさそうですが・・・。
テクスチャ画像などのソースもいじれるのはとても良いですね。リンクの切れたテクスチャをイッキにリンクし直すとか、ダミーテクスチャを本番に差し替えるとか、そういうのが普通のテキストエディタとかでできちゃうわけですからね。バックアップしてあった昔のシーンをほじくり返してリンク切れテクスチャをイッキに処理するとか、結構ありますからね。XSI 立ち上げて External Files... でやるよりもずっとラクだと思うんですよね。
シーン開いたら実行されるスクリプトとかも指定できるので、極端に言えば、頭の中でオペレーションができて、それをスクリプトで書ける人は、シーン開かなくてもシーン内のほとんどの情報を変更することができるってことになるんじゃないんですかね。
ただ、変ないじり方したらシーン壊れたりしないんですかね・・・? 誰か勇気のある方もしくはヒマな方、人柱になって実験して下さい。俺がやればいいんですか。そうですか。いいや、めんどくせえ。
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追記:
コメントにありますが、モチオさまからの情報により、7.5 からではなく、 6.02 でも同じことができることが判明しました。いや、完全に同じことができるのかまでは実験していませんが、少なくともスタートフレームやらレゾやらは、普通にできました。
じゃあなぜ 7.5 の新機能としてマニュアルに載っているかは、嘔吐デスクさましか知りません。
なんで?
同じようなことは前からできたけど、さらに機能強化したってことなのかな? でもそういう書き方じゃないですよ。 Autodesk Softimage 7.5 のマニュアルの、What's New in this Version の Data Management のページに記載されてます。
謎。
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Baking Scene Properties when Exporting Models
Model を書き出すときに、Scene_Root から受け継いでいる情報を Model に埋め込むことができるようになったそうで。 マニュアルによると、例えば Geometry Approximation とか、ローカルになっていない、つまり Scene_Root から共有されてるものが、Model にローカルとしてコピーされるように設定できるそうで、これは便利な気がしますね。 新しいシーンに Model として読み込んだ時に、プロパティがローカル化されてない人に対しては、その新しいシーンの Scene_Root から情報を受け継ぐのか、Model を書き出した元のシーンから持ってきた情報を与えるのかが選べるってことですね。 ほう、これは地味にいいんじゃないですか。
Checkerborad
テクスチャエディタの中で、ビルトインのチェッカーボード模様が用意されたそうで。
なるほど、今までは自分でチェッカーボードみたいな画像を用意して歪みをチェックしていたわけですが、それがあらかじめ用意されてるってことですね。これって他のソフトウェアじゃ普通?
まあ、ちゃんとやろうと思ったらやはりそのモデルに都合のいいチェッカーボードを用意した方がいいと思うんですが、とりあえずパパっとやりたい時に手軽でしょうね。 Preferences の中でチェッカーの細かさまで決められますよ。なんだか親切ですね。 XSI らしくないなあ。 個人的には、チェッカーの色が決められて、しかも全体にグラデーションもしくは方向がわかるマーカ的なものが付けられるとありがたいんだけど、まあそこまでビルトインで望むのは無理ですわね。 XSI ですもんね。
RenderMap
RenderMap の時、指定した UV でサンプルポイントが0~1の領域から はみ出ている部分があった場合、今までは問答無用で黒がレンダリングされていたのに対し、今回からは Wrapping U / V がオンになっていればその部分もラッピングされて RenderMap されるようになったんですね。
わあ、これも地味に良いかも。 そうだよなあ、今まで普通のレンダリングではこれができてたのに、RenderMap の時だけできなかったのは不自然だったよなあ。
とりあえず、マニュアル冒頭の What's new in this version のところをナナメ読みしながら気に留まったところだけ食い散らしているわけですが。 地味に研究していこう・・・・。
プロポーショナルモデリングとシンメトリモデリングの相性が良くなったそうで、実験してみたら確かにそうなってたけど、これはまあまた今度にしよう。 SDK まわりもチェックしないとな・・・。
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コメント
コマンドラインでレンダリングする時にレゾだけ変えたい場合、-resolutionX [x] -resolutionY [y] オプションつけます
スタートとエンドフレーム変えたい場合は、-startframe [i] -endframe [j] オプションやります
・・・って、ダメですか?
投稿: | 2009年2月25日 (水) 10時25分
名無しさん、こんにちは。
>コマンドラインでレンダリングする時にレゾだけ変えたい場合、-resolutionX [x] -resolutionY [y] オプションつけます
>スタートとエンドフレーム変えたい場合は、-startframe [i] -endframe [j] オプションやります
>
>・・・って、ダメですか?
はい、承知しています。コマンドラインでシーンの保存状態と違うことをしたいときは、いつも鬼のようにオプション付けます。 昔バッチィというバッチレンダリングのバッチファイルを生成するプラグインも書きましたが、-startframe なり -skip on なり、基本的なオプションだけは付加できるようになってます。
ただしこの方法で変更した数値は「そのレンダリングの時のみ」であり、シーンファイルには記録されないですよね。つまり RenderOptions の中のパラメータを上書きしてシーンに保存しているのではなく、レンダリング時のみ変更して実行するわけじゃないですか。
例えば俺はよくやるんですが、夜中にレンダリング仕込んで複数台で回して、翌朝余裕で終わってるつもりだったのにまだ終わってなくて、調べてみたら Pass のオプションで Skip Frames をオンにしておくのを忘れて全台が同じフレームをレンダリングしていたことが発覚してモニタを破壊というパターン。まあ、コマンドで -Skip on を必ず付けるようにすればいいだけではありますが・・・。 ともかく、こういうただの RenderOptions設定うっかりミスの時なんかは、もう訂正後の状態をシーンに書き込んじゃいたいわけですね。レゾなんかも、しばらく経ってからシーンを開き直したりすると何をやったのか忘れてるので、レンダリング結果の連番画像のレゾと RenderOptions のレゾが違っているために「あれ? どっちが正しいんだっけ?」といつも混乱します。だからやはり、正しい数値をシーンと一緒に保存しておきたいことが多いんです俺は。
でもそのためだけにシーンを開くのはめんどくさいという贅沢な人間なんです俺は。
だって開くのに数分かかっちゃうシーンとかもありますしね。
-save オプションを使えばレゾでもなんでもシーンに保存できると思いますが、レンダリングする時点ではレゾが違っていることに気づいてないわけですからね。ということはどのみち後で -resolutionX 1280 -save とかやらなきゃいけないわけで、なら TOC 書き換えるのが一番ラクかなあと思ったのですが、どうですかね。 テキスト書き換えりゃいいだけですからね。テキスト書き換えた時点ではまだ Scene は更新されてないわけですが、次にそのシーン開いた時に更新されるそうなので。コマンドからレンダリングならやはり -save オプション入れて実行すれば、TOC を反映して書き換えた情報でシーンを上書きセーブしてくれるんじゃないのかなあ。
それと、そういうシーンがいっぱいあったとしたら、ストリームエディタとかで連続してイッキに書き換えることが可能になるんじゃないんでしょうかね。それこそ Python とかで。
いつか運用実験してみます。
投稿: junki | 2009年2月25日 (水) 13時10分
どうも、お邪魔しますm(_ _)m
Scene TOC ファイルですが、現在職場の6.5で
プラグインからシーンを保存→Scene TOC ファイルを書き換え開きなおす
ということをやってます。
なので7.5以前でもできることであると思いますよ。
具体的に現状職場でやっている書き換え箇所は
リファレンスモデルの解像度の書き換えです。
大量にリファレンスモデルの存在するシーンを一旦セーブ→
Scene TOC ファイルで不必要なものはオフロードに書き換える→
シーンを開きなおす→
シーンを開く速度向上してみんなハッピー!!
という具合です。
これ以外ではまだいじったことがないのでどこまでいじれるのかはあんまりわかってません。
でもScene TOC ファイルに記録されてることは大体全部変更可能なんじゃないでしょうか。
壊れるってこともあまりないような気はします…たぶん…いやXSIですしね…。
ただ一つ、実際に問題があったのはケースとしては
カメラもリファレンスモデルにしていまして、カメラもまとめてオフロードしたら開けなくなったということがありました。
なんでも、XSIの仕様としてカメラは絶対に存在していなくてなならないようで…。
XSI側も予想外な状況なんでしょうね~。
こんな感じですが…人柱には…なってないですね。
またなにかいじくりまわしたら報告します。m(_ _)m
投稿: モチオ | 2009年2月26日 (木) 02時43分
モチオさま
げげげっ ほんとだっ 今 6.02 で試してみたんですが、いくつかのパラメータを TOC で書き換えてシーン読み直したら、ちゃんと反映されてましたっ。スタートフレームとか、MR のオプションとか・・・・。 知らなかったよう Orz
ええっ じゃあなんでマニュアルには 7.5 の新機能として書かれているの?
たぶん 5 か 4.2 の頃は、これができなかったと思うんですね。XSI Base でもそんな話題があがっていたと思います。そのままできないものと思い込んで放置してたのですが、やってみたらできるじゃないですか。6.02 のマニュアルにもちゃんと載ってました。
6.02 のマニュアルの中にある、6.01 から新機能のページに TOC の記述があるので、もしかして 6.01 からできるようになったんでしょうかね。
情報有難うございました。
記事に追記しておきます。
しかし、なぜ 7.5 の新機能って書いてるの? 嘔吐デスクさん?
投稿: junki | 2009年2月27日 (金) 01時58分