diffpicスタンドアロン。
今日、アンチエイリアス関係の復習のためにチュートリアルビデオなどを見ていたら、diffpic がどうたらとか言っている。調べてみると、XSI には diffpic という2枚の絵の違いを比較して表示するスタンドアロンコマンドがあるという。 ええっ、長いこと使ってるのにそんなコマンドあるなんて知らなかったよ。
先日のアンチエイリアスの記事で、ある程度以上サンプリング回数を上げても重くなるだけで絵は変わらないとかなんとか書いたけど、それを視覚的に確認するとか、そういうことに使えそうなコマンドです。スタンドアロンコマンドなので、コマンドプロンプトからコマンドを手打ちしてやる必要があります。
まず Windows のスタートメニューからたどって、XSI のコマンドプロンプトを開く。普通の DOSコマンドプロンプトじゃだめです。diffpic コマンドにパスが通ってないので。
するとコマンドプロンプトが開くので、以下のような書式でコマンドを入力。
diffpic<space>画像1<space>画像2<enter>
<space> はスペースです。DOSコマンドなのでスペースちゃんと入れてやらないと機能しません。
すると、
このようにウインドウが現れます。2枚の画像の、対応するピクセル同士の色の違いを視覚的に表した画像が生成されます。
試しに画像1と画像2に同じ絵を指定してやると、真っ黒が表示されます。2枚の画像に差はない、という意味ですね。
また、解像度が違う2枚を指定してやると、エラーで起動できませんでした。同じ大きさ同士でないとダメだということです。解像度違ったら比較にならないから当然ですわな。
このコマンドには -i というオプションがあって、これを指定してやると、2枚の画像の輝度だけを比較して表示します。
diffpic<space>画像1<space>画像2<space>-i <enter>
すると、
先ほどと同じ2枚の画像を指定しているのですが、- i オプションによってさっきとは違う絵が出てきました。2枚の画像で、輝度に差があるのは右上の部分だけ、ということです。
ってことでこれ、アンチエイリアスその他、レンダリングの設定をもろもろやっている時に、設定変えたら処理は重くなったけどあんまり画像は変わって見えない、なんて時に、実際に画像が違うのかどうか検証するのに重宝しそうです。あからさまな違いはレンダーリジョンで見れるけど、差が微妙な時はこのツールで検証、って感じですかね。で、違いが無い、あるいは少なかったら、レンダリングが重くなることを嫌って設定を元に戻す、というような判断ができると思います。
実際、先日のアンチエイリアスの記事の最後の方に書いてある設定の2つを試してみました。
画像1に、 min = -1 max = 2 SC = 0.05
画像2に、 min = 1 max = 2 SC = 0.05
それぞれレンダーリジョン描いて、右クリックで保存し、diffpic に - i で食わせてみました。結果は、真っ黒でした。つまり、min が -1 の時と 1 の時で輝度差が出なかった=エイリアシングには影響してないはず= この画像の場合は min に 1 なんて重くなるだけで必要ない、ということになると思います。
diffpic には他にもいろいろオプションがあるようです。連番画像を調べたりとか、生成された画像を保存したりとか。詳しくは、何もオプションを指定せずに diffpic<enter>と入力するとヘルプが出ます。
ちなみにコマンドには画像のフルパスを書くか、フルパスを書くのが嫌なら cd コマンドでその画像があるディレクトリまで降りていかなければなりません。これはめんどくさいので、コマンドプロンプトと Windows のエクスプローラを同時に開いておいて、コマンドプロンプトにエクスプローラからファイルをドラッグ&ドロップしてやれば自動でフルパスが入力されるので便利だと思います。
画像1と画像2の2回、ドラッグ&ドロップしてやればいいわけですね。
また、コマンドプロンプト上でカーソルキーの上を押すと、先ほど実行したコマンドが表示されます。もう1回押せばさらにその1つ前、という風に履歴をさかのぼれます。同じコマンドを何度も打ち直すのが面倒なときに、こうして履歴を呼び出して必要な箇所だけ書き直してやれば少し楽です。
・・・・いや、最近の人はコマンドプロンプトなんて使ったことないのかなあと思ってね。 昔は IRIX のシェルで soft<enter> って打ち込んでアプリ起動していたんですよ。おぢさん世代にしかわからない話でしょうが・・・。
しかしこんな便利なコマンド、なぜもっと目に付くように置いておかないのだ Softimage。マニュアル読んだらちゃんと載ってたけど、わかりにくいぞ。それに今どきスタンドアロンコマンドってのもなかろうて。GUI から起動できるようにしてくれ。 ・・・・っていうか、そういうプラグインを作るか。よし、そのうち作ろう。
そういえばこの diffpic について触れていたチュートリアルビデオってのはあの VAST なんですが、アンチエイリアスのセクションの最初の方、なぜかうちの環境では音声だけで画像(動画)が見れないんですよね。 ここの記事で紹介したようにこの VAST のビデオは昔売り物で、自分はそれを買っていたのでその DVD で全部見れましたが、VAST のサイトからも全部見れないと不便だなあ。
例えばアンチエイリアスセクション最初のこれ、あなた見れますか? 音だけじゃない? うちのマシンに何かコーデックが必要? どなたか教えて下さい。
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コメント
こんばんわ。いつもナイスな記事楽しみに読んでいます。
ちなみに、うちでも見れません>これ
音しか聞こえません。DVDを買えということでしょうか。
それではまた。
投稿: IRICOMIX | 2008年1月22日 (火) 21時59分
IRICOMIXさま、初めまして。こんな下品なブログにコメントを付けて下さって、とても恐縮です。
そうですか見れませんか。やはり。 DVDで見たところ、この辺の見れない動画は XSI を操作しているキャプチャ動画ではなく、PowerPoint かなんかのパネルをパラパラとめくっているようなセクションでした。おそらく元のDVDから WEB で見れる形式(Flash?)に変換するときに、キャプチャ動画は問題ないけど他の形式のソースだと上手く行ってなかったとか、そういうことでしょうか。 画像無し、しかも音声は毛唐のコトバですので、もうわけわかりません。でも VAST は無料なので文句も言えません。
DVDはたしか、もう売っていないと聞いた覚えがあります。なにせ ver4 の時ですから、もう4年くらい前になりますか。 Foundation というパッケージが初めて設定されて、XSI をお茶の間に浸透させようと Softimage が意気込んでいた時期で、その勢いで作ったのでしょう。今はすっかりその熱意も冷めているのでしょうか、Digital Tutors なんていう軟弱者をバンドルしてたりしますね。
Softimage が作ったオフィシャルなビデオはとても良いです。最新バージョン用にもう一回作って欲しいです。Digital Tutors とかバンドルしてないで自前でやれゴルァ。と、ここ最近の日本の寒さなんて屁にもならないであろう極寒のカナダモントリオールの方向に向かって、一緒に叫んでください。
投稿: junki | 2008年1月22日 (火) 23時41分
「ゴルァ」
西に向かって叫んでみました。ちょっと遠回りですが。
投稿: IRICOMIX | 2008年1月24日 (木) 12時04分
IRICOMIXさま
特に具体的な不都合があったわけではないのですが、それこそ狭いゆえに、差し障りというほどではないものの、書きづらくなったりする気分が出ぬようにと思い、大変申し訳ありません、一部、というか大部分を編集させて頂きました。御容赦・御理解を頂ける事を祈っております。御批判があれば甘んじてお受け致します。
西への絶叫も、御協力有難う御座いました。
投稿: junki | 2008年1月24日 (木) 14時42分
御意(^^)/
投稿: IRICOMIX | 2008年1月24日 (木) 16時10分