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2007年9月 2日 (日)

月屑

SIGGRAPH2007 のレポート。 書いているのはあのエドハリスさんです。
http://www.xsibase.com/articles.php?detail=140

で、Moondust のデモのことが書いてある。

「テクノロジープレビュー」という扱いで発表されたそうで、つまりまだパッケージ形態や具体的な機能などが決まったものではなく、こんな技術を開発してますよ、という種類のものだと思う。

 ここに書いてあることで、自分が読解できたなりに書くと(誤読がないといいのだが)、

・Moondust はパーティクルもやるにはやるんだけどそれだけではない。 パーティクル/ダイナミクス/リグ関係/デフォーメーション、 群集シミュレーション/フロックアニメーション/筋肉シミュレーション などを扱う。でも、これでもまだ表面的なところしか説明できていない。

・デモの一例で、数千もの小さいレゴブロックのようなパーツでできた Club bot が分解してレゴの山となった。 どう分解されるかはウェイトマップをペイントして調整してた(速く分解する部分と遅く分解する部分を決めたり)。

・マッチのデモ。マッチを擦って火を付け、木の山に近づけると木に火が点いた。マッチが触れたまさにその部分から木全体に火が広がっていくのがイカす。

・シミュレーション結果はディスクにキャッシュしておき、そのキャッシュファイルを読み込んでアニメーションミキサにぶち込み、スピードを速くしたり遅くしたり 逆再生したり。しかも速い。今までパーティクルのリタイミングがこんなに簡単だったことはない。

・砂浜に、インタラクティブに足跡をぺたりぺたりと付けていく。波が来て足跡は消えていく。

・筋肉シミュレーションでは、Fカーブで筋肉の形を制御している。高さ/つぶれ方/厚さ などをコントロールできる。

・群集シミュレーションでは、それぞれ人工知能を持っている点が、障害物を避けながら、目的地まで最短で到達できるルートを自分で決めて進んでいく。 点を数千も出して、しかも人工知能の精度を高く設定しても、素晴らしく速い。

・こんだけ速い理由のひとつは、Moondust の全ての処理がマルチスレッド化されていること。全ての作業はCPU上のコア全部の恩恵を受けられる。


・レンダーツリーのようなノードを使ったインターフェース。非常に深いレベルまでコントロールできる。つまり(レンダーツリーのように)その気になればどのようにでも組み合わせて望んだ結果を得ることができるし、あんまり技術的なことがわからないなら用意されているパラメータをそのまんま使えばいい。レンダーツリーと同じように、メニューからノードを出して行きエフェクト全体をゼロから作り上げられる。

・複雑なツリーを組んだら、ノードを一つにまとめる(パッケージングする)こともできる。その際、必要なパラメータや接続だけが見えるようにもできる。まとめたノードがまた別のツリーに入ることもできるし、さらにそれをもう一回まとめることもできる。

・ノードには、後でわかりやすいように注釈をつけておくこともできる。

・ノードをグループ化して(パッケージングではない)ツリーを見やすくすることもできる




うむ。素晴らしい。Moondust はパーティクルツールでもなく、単機能のプラグインでもなく、ノードをつないで色んなことをするための根本的なアーキテクチャなのだと、勝手に理解した。今はそう認識しておくことにする。
こうしてみると、レンダーツリーでブツの「色んな状態」=つまりカメラとの距離だとか面の角度だとかレイの種類だとか、そういうのも含めてかなり細かく取得できるのと同じで、Moondust でもシーンの中にあるオブジェクトの「色んな状態」を取得して、その結果をあるアクションにつないでやることができるのであろうと勝手に想像してみる。「まわりのポリゴンとの距離」を取得するノードとか、「現在フレームにおける加速度」を取得するノードとか、スカラー値をウェイトマップから取って来るノードとかがあるんじゃないのかな。その結果をパーティクルの発生数にぶち込むとか、頂点の変形量にぶち込むとかしているのではなかろうか。まったくの想像だが。

また、どうのような形態で利用できるかはまだまったくわからない。XSI に実装されるのか、顔ロボットのように単体アプリケーションになるのか、XSI に実装されるにしても Adv だけなのかとか Foundation でもOKなのかとか。極論を言えば XSI というアプリはなくなって、このアーキテクチャを土台にした Softimage|Moondust とでもいう新しいソフトウェアになるのか。まったくわからず。


もともと XSI はいろんな種類のもの(ポリゴンだろうがパーティクルだろうがラティスだろうが)を土台の部分では同じものとして扱っているため、例えばラティスはこれにしか使えませんとか、ラティスはボーンで曲げられません、とかそういうのがなかったので、実に色んな組み合わせが可能だという強みがあったと思う。その強みをさらに強化したというか、もっと根本的な土台の部分からそういう作りにしたのが Moondust だということだろうか。

楽しみだけど、いったいいつになるのだろう。この手のものはたいてい予定より遅れるし。去年のように、12月くらいに XSI7.0 でも出て、そこに Moondust が実装されているというのは楽観的すぎるか。来年の SIGGRAPH 時期までおあずけになるというのが現実的か。

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